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騎手コラム

こんばんは!ロビンソン鹿野です。先週の当コーナーで取り上げた中京芝1600mは、うまうまPOINTに挙げた「メンバー上位の上がりを出せる差し馬」が活躍。いずれも人気馬でしたが、馬券の軸には最適でした。次はオイシイ穴馬をお届けしたいと思います。今週のメニューは、アイビスサマーダッシュ(G3)が行われる直線の新潟芝1000mです!

夏レシピ


常に3コーナー3番手以内のダッシュ力

JRAで唯一、直線だけで行われるコース。陸上競技の100mのようにスピード自慢が集結します。この特殊な条件で、どんな馬が来るんでしょうか?

以下は2015年以降の新潟芝1000mにおける、各馬の前走3コーナーの位置取り別成績です。
(左から、位置取り、着別度数、勝率、連対率、複勝率)

3番手以内【33-24-19-207】11.7%、20.1%、26.9%
4番手以下【15-20-30-380】 3.4%、 7.9%、14.6%

1番手【13-10- 7-69】13.1%、23.2%、30.3%
2番手【 8-10-10-83】 7.2%、16.2%、25.2%
3番手【12- 4- 2-55】16.4%、21.9%、24.7%

3番手以内と4番手以下では、これだけ成績に差があります。いかにダッシュ力が大事かを証明していますね。前走の位置取りが後ろになるほど数字は下がります。大事なのは、対象を「3コーナー」にしている点。4コーナーだと道中で位置取りを上げてきた可能性もあるので、より先行できるダッシュ力を持っているかの指標にするためです。

ただ、前走だけを見るとペースが遅かったり、他に前へ行きたい馬が少なかったりなど「偶然」とも考えられます。どのレースでも3コーナー3番手以内に付けている馬のほうが信頼度は高まるでしょう。ちなみに5月の韋駄天Sは、このPOINT①に該当するフィドゥーシア、シンボリディスコ、レッドラウダが3着までを独占。みんなアイビスSDに出走しますね。

近3走以内にダート戦を使われた馬

POINT①はわかりやすいので、人気になる傾向にあるのも事実。過去に直千競馬での好走歴があったり、圧倒的に有利とされる外枠に入れば、うま味はほとんどなくなってしまいます。コース経験が浅くて穴の匂いがする馬でオイシイ馬券を取るために、とっておきの材料を紹介しましょう!

「ダートからの転戦組」です。2015年以降に8番人気以下で馬券に絡んだのは、のべ36頭。そのうち19頭が近3走以内にダート戦を使っていました。残る17頭のほとんどはPOINT①に合致するか、密かに新潟芝1000mに好走歴があった馬です。

今週の新潟芝1000mはアイビスSDを含めて2鞍。土曜9R・閃光特別で両POINTに当てはまるのが⑧アースミステリーです。ブリンカーをつけたデビュー2戦目から4戦連続で3コーナー3番手以内のレースをしており、3走前はダート戦で逃げを打ったようにスピードは上位です。唯一、前走ダート戦を使われた③ニシノアンジュは現級2着の実績がある上、2年前に新潟芝1000mで2着と3着に入った経験アリ。一発があるなら、このタイプです。

アイビスSDは直千競馬で実績のある馬がほとんど。ここは未知の魅力を秘めた馬を狙いたいところです。両POINTをクリアしたのは⑪レヴァンテライオン。昨年の函館2歳王者が、初挑戦の舞台で復活する可能性は十分あるとみます。外枠を引いた⑭レジーナフォルテ、⑯アクティブミノルはダッシュ力を活かせそう。近走は不振でも、"リピーター"は忘れずに押さえましょう!

競技は違いますが、条件(ポジション)を変えて能力が開花することが多々あります。高校野球も夏まっ盛り。歴代最多とされる高校通算107本塁打に並んだ清宮幸太郎選手に注目が集まる早稲田実業の2年生エース・雪山幹太投手は、4月まで捕手でした。5月下旬の関東大会は外野手で、投手に転向したのは関東大会の直後。中学時代はエースだったとはいえ、高校での投手歴わずか2カ月で素晴らしい投球を続け、夏の甲子園に王手をかけました。高校入学直後は右打ちの内野手。まもなく左打ちに転向して打撃が開眼するとレギュラーを掴み、今では不動のエースになりました。コンバートした監督の勇気と本人の努力はもちろんですが、輝く場所が見つかれば、今までと違う結果が出る可能性は誰にでもあるんです。

話がそれましたが、競馬でもコースや距離、騎手などが変わって、眠っていた能力を発揮する馬がいます。これを見抜いて当てた穴馬券ほど気持ち良いものはありません!