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騎手コラム

過去10年攻略データ

1966年にハンデキャップ競走として創設。「関屋」は旧新潟競馬場の所在地に由来する。新潟競馬場で開催される重賞では新潟記念に次ぐ歴史を持つが、施行条件は度々変更されていて距離は2000mからスタートして1970年に1800m、75年から1600mに。負担重量は第1回から1973年を除いた1982年までがハンデキャップ、以降は別定戦で行われ、コース改修が行われた2001年より現在の左回り芝1600mで定着している。また、2012年からは「サマーマイルシリーズ」の第2戦に指定されている。ここでは、データから日本で最も長い659mの直線を制する馬を導き出したい。

安田記念組に注目!

[前走レース]馬券圏内があるローテーションは何と21レース。G1もあれば500万条件もありと、非常に多彩となっている。複数の勝ち馬を出しているのはサマーマイルシリーズ初戦の中京記念と春のマイル王決定戦の安田記念。アベレージでは安田記念からひと息入れてここへ臨む馬が好成績を挙げている。もう1つ、勝ち馬こそ出ていないが過去10年で10頭が参戦し3頭が2着となっているエプソムCも注目ローテといえるだろう。

前走レース別成績
レース名 成績 勝率 連対率 複勝率
中京記念2-2-1-315.6%11.1%13.9%
安田記念2-1-0-525.0%37.5%37.5%
ダービー卿CT1-0-1-133.3%33.3%66.7%
多摩川S1-0-0-150.0%50.0%50.0%
パラダイスS1-0-0-150.0%50.0%50.0%
福島記念1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
飛鳥S1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
天皇賞(秋)1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
エプソムC0-3-0-70.0%30.0%30.0%
鳴尾記念0-1-0-00.0%100.0%100.0%
都大路S0-1-0-00.0%100.0%100.0%
阪急杯0-1-0-00.0%100.0%100.0%
ストークS0-1-0-00.0%100.0%100.0%

年齢別成績 前走着順別成績
年齢 着別度数 前走着順 着別度数
3歳0-0-2-6前走1着3-1-1-16
4歳3-4-1-10前走2着0-3-1-7
5歳4-5-3-49前走3着0-0-1-8
6歳2-1-2-38前走4着0-2-1-6
7歳1-0-2-18前走5着0-2-0-8
8歳以上0-0-0-9前走6~9着5-0-5-34
前走10着~2-2-1-51

過去10年注目データ

[馬齢]過去10年、5歳馬が4勝、4歳馬が3勝、6歳馬が2勝、7歳馬が1勝。勝率、連対率では4歳馬が他の世代を圧倒している。3歳馬は少ない出走機会で3着が2回あり、8歳以上は馬券絡みがゼロ。数字からは4~5歳の脂が乗ってきた世代が好成績を残している。

[前走着順]前走から連勝を果たした馬は3頭。前走2着馬が2着3回と前走連対馬の勢いは無視出来ないのだが、それよりも前走6着以下の馬が過去10年で7勝しているというのは驚きの数字。ただし、それらの多くは前走で上位人気、もしくはG1を走っており、この関屋記念本番でもそれなりの人気になっている馬が多い。前走の格と人気には注意を払いたい。

[枠順]枠番別では大きな偏りがあって、7枠、8枠がそれぞれ4勝ずつ。8枠は2着も3回あって、過去10年は外枠が圧倒的に優勢となっている。
馬番別では、意外にも12頭立ての年が3回もあって、その3年は大外12番が2勝、7枠9番が勝っている。フルゲートでの大外枠は1度も馬券絡みがないが、全体を通してみても外枠が優勢。馬券絡みがない馬番は「2」「8」「18」の3つ。

[脚質]過去10年、4角先頭でそのまま押し切った馬は2頭。どちらも重賞タイトルを持っていた。上位入線馬の脚質は直線が長く、紛れの少ないコースらしく、バラエティに富んでいて、流れ次第では4角後方からの差し切りも決まる。ただし、4角後方から差して上位に食い込んできた馬は人気サイドが多く、どちらかといえば取りこぼしに近いパターン。馬券的な旨味は少ない。

上位人気馬が堅調も…

ローカル場としては広く、長い直線を使って行われる新潟のマイル戦。各馬が能力をフルに発揮しやすいというコース特性もあるのか、上位人気馬が堅調で、過去10年の勝ち馬のうち9頭が4番人気以内に収まっている。
過去10年で最も人気がなかった勝ち馬は10年の6番人気レッツゴーキリシマ。10番人気以下の馬券絡みは3頭だが11年以降馬券絡みはなし。ただし、5番人気以下のみの組み合わせは2回しかなく、3連単は全ての年で万馬券決着となっている。

人気順別成績
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気3-3-1-330.0%60.0%70.0%
2番人気2-2-0-620.0%40.0%40.0%
3番人気1-1-2-610.0%20.0%40.0%
4番人気3-0-0-730.0%30.0%30.0%
5番人気0-2-0-80.0%20.0%20.0%
6~9番人気1-2-4-332.5%7.5%17.5%
10番人気~0-0-3-670.0%0.0%4.3%

プラスαデータ

狙い澄ました関西の人馬

夏の関東地区のローカル重賞だが、関西馬も輸送しやすい新潟のレースとあって、出走頭数は関西馬の方が多く、過去10年で6勝、2着7回とサマーマイルシリーズのタイトルを狙いに来た関西馬がシッカリと獲物を捕らえている。ただし、3着は関東馬が7回と意地を見せていて、2010年は関東馬が上位3着を独占している。
ジョッキーの所属別では、およそ3倍の騎乗機会がある美浦所属のジョッキーが6勝、2着5回、3着8回と数でリードするが、アベレージでは栗東所属のジョッキーが勝率ではおよそ2倍、連対率、複勝率も大きく上回っている。
また、ジョッキー個人で見ると福永騎手(2-2-0-2)と北村宏騎手(2-1-2-2)が抜群の好相性を誇っているが、福永騎手は騎乗停止中のため、残念ながら今年の参戦はない。

[キャリア]勝ち馬の最少キャリアは12年ドナウブルーの12戦。昨年の勝ち馬ヤングマンパワーは13戦で、前年3着時はキャリア5戦。11年にはサトノフローラがキャリア4戦で3着に入っている。最多キャリアは15年レッドアリオンの26戦。キャリア30戦以上は3着馬が2頭しかおらず、歴戦のキャリアよりもフレッシュさを重視したい。

[乗り替わり]ジョッキーの乗り替わりについては、上位の回数だけを見ると前走同騎手とほぼ互角だが、アベレージでは前走と同じジョッキーの方が大きく上回っている。サマーマイルシリーズの対象レースでもあり、乗り替わりはややマイナスとみたい。

[当該コースの騎手成績]2012年以降に行われた新潟芝1600mで最も多く勝っているのは田辺騎手で14勝。勝率は20%を超え、単複ともに回収率がプラス。リーディング上位でありながら単勝回収率が209%にも上るのだが、現在は負傷休養中。続いて北村宏、柴田善騎手が11勝。戸崎騎手10勝と続く。この夏絶好調の戸崎騎手だが単勝回収率50%、複勝回収率61%と妙味は薄い。
勝鞍は2勝だが木幡巧騎手が複勝率42.9%、その回収率が206%という高いアベレージを残している。

[馬体重]馬体重は幅広いレンジから出ていて、馬格はあまり気にしなくてもいいのだが、アベレージに着目すると520キロ以上の超大型馬の数字がいい。昨年は520キロ超の馬がワン・ツー・フィニッシュを決めている。

[種牡馬]過去10年で複数の勝利がある種牡馬は2勝を挙げているアグネスタキオンだが、現役の産駒はわずかで、ここには登録馬がいない。3度馬券絡みがあるのはタニノギムレットとハーツクライ。ハーツクライは勝ち馬こそ出していないが、のべ6頭の出走で2着2回、3着1回と高い適性を示している。
この舞台がいかにも合いそうなディープインパクトはドナウブルーがレコード勝ちしているものの、思いのほかアベレージは高くない。好走種牡馬の名前を見るとスピードタイプあり、スタミナタイプありとバラエティに富んでいる。

データの決断

特別登録馬は17頭とフルゲートを割り込んだものの、連覇を狙うヤングマンパワー、3連勝で中京記念を制したウインガニオン、G1勝ちがあるクラリティスカイ、ダノンプラチナと多彩なメンバーが揃った今年の関屋記念。それぞれ魅力はあるが、データからは3年連続の出走となるヤングマンパワーの連覇を期待する。コース適性の高さは前2年で証明済み。力があれば前走大敗からの巻き返しが利くレースで、それが安田記念なら何の心配もない。2002年マグナーテン以来となる連覇へ突き進む!