マイネルラクリマ重賞V3!光ったテン乗り鞍上の手綱捌き

●9月28日(日) 3回新潟6日目 第60回 オールカマー(G2)(芝2200m)

「こんな時は勢いがモノをいう」

フルゲート18頭で行われ、先頭から最下位までが1秒差という、まるでハンデ戦かのような大激戦を制したのは絶好調・戸崎圭太騎手騎乗の2番人気マイネルラクリマだった。

春の香港遠征(チャンピオンズマイル)では10着と世界の壁にぶち当たったが、その後のエプソムCでアタマ差の2着。続く七夕賞でも0秒4差の3着と国内のG3では力のあるところを見せていたマイネルラクリマ。前走後は予定通り北海道でリフレッシュされ、上原博之調教師も「良い状態で出走できる」と自信を持って送り出し、レースは番手追走から直線渋太く脚を伸ばしての押し切り勝ち。
トップハンデだった前走の七夕賞から斤量が2キロ減ったのももちろん大きかったが、大混戦だからこそ、馬の能力をしっかりと引き出した鞍上の手綱捌きが一際輝いて見えた。

マイネルラクリマ

「終始、リズム良く運べました。馬場が荒れていても上手に走っていましたよ。早めに先頭へ立っても不安はなかった。強い競馬ができたと思います」と初コンビを組んだ戸崎圭太騎手もひと仕事を終えてニッコリ。
「馬の調子も良く、いいタイミングで乗せてもらった結果です」と謙遜するが、リーディング争いを独走する絶好調ジョッキーの絶妙なポジショニングは舌を巻くばかりだ。

馬にとっても重賞3勝目はひとつ殻を突き破る初のG2勝利。「今後もいいパフォーマンスを見せてくれるでしょうね」というリーディングジョッキーの言葉は陣営にとっても非常に心強いもの。2200mを正攻法の競馬で押し切ったことで選択肢も大きく広がった。

意外にも古馬になってG1を走ったのは春の香港遠征のみ。国内では3歳時のNHKマイルCから走っていない。G2の勲章を得て、秋の大舞台では主役を食う一発を期待したい。

マイネルラクリマ