【みやこS】ナムラビクター 師も困惑の最終追い

5日、みやこS(G3)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。ナムラビクター(牡5、栗東・福島晴厩舎)は助手が騎乗して、(馬場開場後約3時間後)10時台に坂路での単走追い。幾度となく立ち止まり、騎乗者の手を焼かせるシーンもみせると、しぶしぶ走りだし、4F55.5-40.6-27.3-14.0秒で登坂。「きょうも坂路でゴネてたな。まあ、先週(Cウッド予定)は馬場入りできなかったし、それを思えば無事に追い切れてよかったよ。時計的には何ともいえないけどな」と福島信晴調教師も苦笑い。ナムラビクター恒例の“調教ゴネ”には納得せざるをえないところだ。

しかし、前走時も追い切り拒否の姿勢をみせ、主戦の小牧太騎手を「無事に実戦で走ってほしいわ……」と、困惑させつつ、さらに実戦では落鉄しながらも2着に健闘。改めて地力の高さを証明している。

「ナムラクレセントもこんなところがあったけど、競馬は普通に走ってくれてた。この馬も大丈夫であってほしいね。力はある馬なんだし、無事に馬場入りして、力を出し切ってくれれば、だな」

師は前向きな姿勢をみせるが、本番で走るか否かは“馬のみぞ知る”と言わんばかり。陣営にとっても、ファンにとっても悩ましい最終リハとなった。