接戦制したサトノクラウンにムーア称賛「もっと良くなる」

11月24日(月)、5回東京7日目11Rで第19回東京スポーツ杯2歳S(G3)(芝1800m)が行なわれ、R.ムーア騎手騎乗の4番人気・サトノクラウン(牡2、美浦・堀厩舎)が優勝。勝ちタイムは1:47.9(良)。

2着にはクビ差で1番人気・アヴニールマルシェ(牡2、美浦・藤沢和厩舎)、3着には3/4馬身差で9番人気・ソールインパクト(牡2、美浦・戸田厩舎)が続いて入線した。


荒削りな中にも高いパフォーマンスを見せつけた。パドックでは落ち着き払った様子も、ゲートでは他馬の枠入りを待つ間に、テンションが高まって何度も立ち上がり、場内からもどよめきが起きる。結果的にスタートこそ無難に決めたが、一つタイミングを間違えれば、大出遅れの可能性もあっただろう。

「ゲートの中では立ち上がりかけましたが、出たら落ち着いてくれました。直線では前がなかなか開かなかったのですが、開いてからは良い伸びをみせてくれましたよ」

クールな姿勢を崩さないライアン・ムーア騎手らしく、事も無げにレースを振り返ったが、後方3~4番手からレースを進めると、直線では行き場を失うシーンも。万事休すかと思われた矢先に、スペースを見つけると、上がり最速タイの末脚で一閃。先に抜け出したアヴニールマルシェを強襲した。

「2000m以上の距離のほうが良いでしょうし、今後、もっと良いところが出てくるはず。体もまだまだ大きくなるはずですよ」とムーア騎手は成長途上であることを強調するが、レース後に検量室前に引き上げてからも、首を何度も上下に振る仕草をみせ、随所に若さを覗かせた。豪快な競馬ぶりとは裏腹な表情からも、心身ともに大いに伸びしろを感じさせた。

過去6年で5頭の勝ち馬が後にG1を制し、年を追うごとにその重要度を高めつつある東スポ杯。全姉が英G1馬というスケールからも、サトノクラウンの将来性は十分。デビュー2連勝でクラシック戦線へ高らかに名乗りを挙げた。

サトノクラウン
(牡2、美浦・堀厩舎)
父:Marju
母:ジョコンダ2
母父:Rossini
通算成績:2戦2勝
重賞勝利:14年東スポ杯2歳S(G3)

サトノクラウン

サトノクラウン