【チャンピオンズC】今回は優等生?ナムラビクター「張りが違う」

27日、チャンピオンズC(G1)の1週前追い切りが栗東トレセンにて行われた。ナムラビクター(牡5、栗東・福島信厩舎)は助手を背に坂路での単走追い。時計は4F57.8-42.2-28.1-14.6秒と平凡そのものだったが、前走時は幾度となく馬場で動こうとせず「調教を拒否」。まともな調整ができなかったことを考えれば、この馬としては合格点の一週前追いとなったと言えよう。

「追い切りはあんなもんよ。最近はゴネかたが酷いから、ちゃんと乗って時計が出せたことで十分。もう息もしっかりできてるしな。体も2回使ってボリュームが増してきた。触っててもこれまでとは張りが違う。3走目でいい状態になってきたかな(笑)」

そう語るのは斉藤厩務員。前走のみやこSでは一時、大きく減っていた馬体重がプラス12キロと良化の気配をみせただけでなく、ロスがありながらも3着をキープ。秋初戦としてはメドの立つ走りをみせたが、そこからの上積みをアピール。相手関係が強化されることを考えても、状態面の上昇は明るい材料だ。

「左回りはとくに問題ない。それよりも脚を使うタイミングちゃうかな。まあ、強い相手にどこまでやれるか、やで」と同厩務員はチャレンジャーの姿勢を崩さないが、今年は6戦2勝、そして、全て掲示板を確保しているように、完成期を迎えつつあることは確か。かつてはレパードSでホッコータルマエの2着に食い下がり、早くから能力の片鱗をみせていた素質馬が大成しつつある今、待望のG1の舞台でどんな走りをみせてくれるのか、期待は膨らむばかりだ。