【有馬記念】ジャスタウェイ生涯最後の追い切り「非常に良い感触」

12月28日(日)に行われる有馬記念(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。ジャスタウェイ(牡5、栗東・須貝尚厩舎)は2週連続で福永祐一騎手が騎乗し、3歳500万下のエーデルグランツとの併せ馬。僚馬を先行させる形で終いを伸ばすと、4F54.9-40.2-26.1-12.9秒をマークし先着。鞍上もその動きに「良かったですよ」と率直に好評価を与えた。

前走のジャパンCは凱旋門賞からの帰国初戦ということもあり、福永騎手は中間から状態面の懸念を口にしていたが、終わってみれば地力を証明する2着の結果。一部で囁かれていた距離不安も払拭してみせた。主戦はその前走を振り返り、「1頭強い馬が前にいましたね。状態に関しては良化途上だったということを考えれば、頑張ってくれたと思います」と口にしたように、手にとる上昇ムードを頼りに逆転へ期待を寄せた。

一方で「東京コースと中山コースのどちらが良いかと聞かれたら、東京の方が良い」「距離が延びることでプラスになるか、ならないかと言われたら、プラスになるとは言えないでしょうね」と不安材料も吐露したが、会見の最後には「全て跳ね返せるだけの底力がある馬だと思います」と力強いコメントで締めくくった。
前走をもって引退のプランも検討されていた世界レーティングNo.1ホースだが、勝負にいってのグランプリ参戦。大目標であった年度代表馬を自らの力で勝ち取り、まさしく有終の美を飾ることができるのか、態勢は整ったといえよう。

ジャスタウェイ



24日、有馬記念(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
ジャスタウェイに騎乗する福永祐一騎手の一問一答は以下の通り。

●追い切りは「非常に良い感触」

-:ジャスタウェイの追い切りを乗られての感触はいかがでしたか?

福永祐一騎手:先行馬を後ろから追いかけて、ラスト1ハロンで感触を確かめながら抜け出してほしい、という指示でした。時計的にも内容的にも指示通りの良い調教が出来たと思います。

-:先週も乗っていましたが、先週と比べて動きはいかがでしたか?

福:良かったですよ。あの馬は基本的には1度使った方が良くなる馬ですので、前走の時よりも馬の張りはいいです。先週よりも今週の方が身体に身が詰まっている感覚がありましたので、非常に良い感触を今日の追い切りで感じることが出来ました。

-:前走のジャパンCは2着でしたが、少し振り返っていただけますか?

福:まず1番という良い枠が当たっていましたし、良いスタートをして、流れに乗ることが出来ました。直線でもスムーズに外に出せましたし、“これなら”と思いましたけどね。馬はよく頑張ってくれましたが、1頭強い馬が前にいましたね。状態に関しては良化途上だったということを考えれば、頑張ってくれたと思います。

-:そこからの上積みという点に関してはどうですか?

福:調教の動きに関しては、ずいぶんと良くなったように感じます。

●条件は不適も「本来のジャスタウェイ」に期待

-:中山では福永騎手とのコンビは初めてになります。中山という舞台に関してはいかがでしょうか?

福:重賞勝ちがありますので、大きなマイナスにはならないと思います。ただ、東京コースと中山コースのどちらが良いかと聞かれたら、東京の方が良いとは思いますけどね。

-:距離も2500mは初めてになります。その部分はどのようなイメージがありますか?

福:2400ではある程度の結果を出してくれましたが、距離が延びることでプラスになるか、ならないかと言われたら、プラスになるとは言えないでしょうね。

-:希望の枠がありましたら、教えていただけますでしょうか?

福:明日、枠順抽選会がありますが、一般的には中山の2500で、内枠よりも外枠の方が良いという印象はないですね。すぐにコーナーがありますし、内枠の方が良いのかなとは思います。ただ、当たる順番もありますし、並びもありますからね。そういったことは当日、調教師(須貝尚介調教師)と相談しながら、良い枠が取れたらと思います。

-:デビューから思い入れのある1頭だとは思いますが、ラストランに向けて抱負をお願いします。

福:距離、コースともに不安とまではいかないですが、ベストではないかもしれません。ただ、前走の調教の動きが本来の動きではなかったことを考えれば、今回は本来のジャスタウェイの動きに戻っています。非常に良い状態でレースを迎えられると思います。距離、コースもそうですし、馬場状態も分かりません。相手も強いですが、そういったものを全て跳ね返せるだけの底力がある馬だと思いますので、状態の良さを活かして、有終の美を飾れたらと思います。

ジャスタウェイ