【東京新聞杯】勢い十分 遅れてきた良血馬ヴァンセンヌ

4日、東京新聞杯(G3)の追い切りが栗東トレセンにて行われた。3連勝で重賞タイトルに臨むヴァンセンヌ(牡6、栗東・松永幹厩舎)は、助手を背に坂路へ入り、ゆったりとしたペースでスタート。徐々にピッチを上げると、終いは一杯に追われて4F56.5-40.9-26.2-12.3秒で登坂。連勝の勢いがラストの脚にも現れていた。

もちろん、この動きには松永幹夫調教師も「いい動き。放牧明けになりますが、順調にこられていますね。体も前走時と同じか多少、増えてるぐらいで出せそうです」と騎手時代を思い起こさせるミキオスマイル。

昨秋の復帰初戦こそクビ差2着も、その後は破竹の3連勝。500万クラスからの再スタートとはいえ、屈腱炎による1年7カ月もの長期休養を乗り越えて、デビュー2戦目の京都新聞杯(12着)以来およそ3年ぶりとなる重賞の舞台に辿り着いた。「折り合いが鍵になる馬ですが、重賞の流れの方が競馬もしやすいと思います。いい競馬をして安田記念を目指したいですよ」と師は春のさらに大きな舞台に思いを寄せる。

父ディープインパクト、母は高松宮記念、スプリンターズSを勝ったフラワーパークという『超』が付く極めつきの良血馬。ここを楽に通過するようなら、マイル路線の勢力図は大きく変わることになるかもしれない。