【皐月賞】キタサンブラック清水久師「あとは無事に本番へ」

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提供：重賞トレンドジャッジ
4月19日(日)に行われる皐月賞(G1)の共同記者会見が、栗東トレセンにて行われた。
キタサンブラック(牡3、栗東・清水久厩舎)を管理する清水久詞調教師の一問一答は以下の通り。

●1コーナーで勝利を確信した前走

－：無敗で皐月賞に出走しますキタサンブラックですが、前走のスプリングSではリアルスティールの猛追を直線、完封しての勝利。これで3戦3勝になりましたが、改めて前走を振り返っていただけますか？

清水久詞調教師：期待以上の内容でしたね。

－：具体的に言いますと、どういった内容でしたか？

清：強豪も揃っていましたからね。状態は良かったので自信を持って臨めてはいましたが、あのメンバーを相手にどれだけ出来るのかなというのはありましたからね。

－：最内枠から道中2番手につけての競馬になりましたが、あれはイメージ通りの競馬だったのでしょうか？

清：そうですね。あのような流れになればいいなとは思っていました。1コーナーの時点で「ヨシッ」と思っていました。

－：その時点で、既に「ヨシッ」と思っていたのですか？

清：1頭だけ前に行ってくれる馬がいたので、その馬を見ながらと。一番したかった競馬になりましたね。

－：新馬戦の時は差し切り勝ちになりましたが、その後の2戦は前につけてのレースになりました。前目につけてのレースというのが理想になるのですか？

清：追い切りのイメージでは新馬戦のような後ろからの競馬になるのかなと思っていたのですが、2走目からは想像以上に好位からの競馬ができました。それでいて引っかかる馬でもないですから、どんな競馬でも出来るのかなと。そういうイメージは持っています。

－：まだ枠順も決まっていないですし分からない部分はありますが、ここ2走のようなイメージで運べればというのが、頭にはありますか？

清：そうですね。今回は1コーナーまで距離がありますので、ゲートさえ五分に出てくれたら後はジョッキーに任せます。

キタサンブラック

▲「心配はない」との言葉通り、清水久詞調教師の表情からは自然と笑みがこぼれる


－：今お話にありましたジョッキーですが、今回は浜中俊騎手が騎乗することになりました。何か指示をしたりはするのですか？

清：特に細かいことはしません。競馬を見て頂いて大体のことは分かっているでしょうし、追い切りにも2回跨ってもらいましたので感触も掴んでくれていると思います。素直な馬で乗り手の指示に従ってくれる馬ですから、心配はしていません。

－：追い切りになりますが、先週は不良馬場の中でCWコースを6F83秒8で終いは12秒1、前を追いかける形での追い切りでしたが、どのようにご覧になっていましたか？

清：ジョッキーも初めての騎乗でしたので、どういうものかを掴んでくれと。それでいつものように前に馬を置いて追いかける形にして、直線では前の馬を交わして先着するという予定通りの追い切りが出来ました。

－：その時は浜中騎手は何か言っていましたか？

清：「乗りやすいですね」と言っていましたよ。

－：そして、今週の追い切りになりますが、CWコースを3頭併せで外から先着するという形でしたが、どのような指示、手応えだったのか教えていただけますか？

清：指示は前に馬を置くので、それを追いかけて直線は併せにいって反応を見てくれと。もしフワッと遊ぶような所があれば一発気合いを入れてやってくれとは言いました。馬場が悪い中でも時計も出ましたし、馬なりでいい動きだったと思います。

－：それではずっと上昇カーブを描き続けていると？

清：そうですね。何も心配事はないです。

●本番に向けて不安は一切ナシ！

－：先生の笑顔からもその順調さが窺えるのですが、1戦ごとの成長度合いで言えばいかがですか？

清：新馬戦からまだ数ヶ月ですのでガラッとは変わっていませんが、1回使うごとに競馬も覚えてくれていますし、見ている側としても乗りやすそうなイメージはあります。あとは無事にということですね。

－：3走全て関東圏への輸送となっていますが、輸送に関しての心配もありませんか？

清：何も心配していません。

－：中山2000mという舞台はどのように感じていますか？

清：中山は前回で経験もしていますし、1ハロン延びるのも全く問題ないかなと。その点は何も心配していません。

－：相手関係を見ますと、同じ無敗馬や他にも強豪が揃っています。その辺りで意識されることはありますか？

清：前走よりもメンバーはさらに強くなりますが、これだけの舞台に立てる訳ですから悔いのないように仕上げて、相手関係は気にせずに大舞台の雰囲気を味わえればと。せっかくこれだけの馬に巡り会えた訳ですから、当日無事にレースに出られたらと思います。

－：馬の素質に関しては、最初から惚れ込んでいたのですか？

清：入厩が遅くなったので、まさかここまで行けるとは思っていなかったのですが、こっち来てから新馬戦までの動きを見ていましても良い動きをしていたのでデビュー前から期待はしていました。

－：2000mという距離も東京で勝っていますし、そこまで心配する必要はないと？

清：1回経験していますので距離もコースも問題ないと思います。

キタサンブラック

▲キタサンブラックに跨った浜中騎手も好感触


－：先ほどこの舞台に立てるので、というお話もありましたが、やはりクラシックへの思いというものもあるのでしょうか？

清：もちろんこの仕事をしている人にとってはクラシックは出てみたいレースでしょうし、僕自身も先週の桜花賞で初めて出走させていただきました(クールホタルビが出走)。6年目になるのですが、初めて夢が叶いました。それでいて今回はこのように人気しそうな馬も出せますので、凄く光栄に思っています。なので先程も言いましたが無事にレース当日を迎えたいですね。

－：調教助手時代にはファレノプシスに乗られて桜花賞を勝ってのクラシック制覇もありましたが、そこと重ね合わせるようなこともあるのですか？

清：もちろんありますよ。毎年、桜花賞前の時期になれば、思い出しますよ。

－：牡馬、牝馬の違いはありますが、調教師になってから無敗馬として迎える皐月賞ということで、また違った思いとかもあるのではないですか？

清：そうですね。緊張感はあります。プレッシャーを良い意味でバネにして良い結果が出るような満足のいく仕上げにしていきたいですね。

●北島三郎オーナーからのメッセージ

－：プレッシャーといえば、北島(三郎)オーナーからも声援を頂いていると思います。その辺りはいかがですか？

清：たまに連絡は頂いています。

－：前走の後なんかは大喜びだったのではないですか？

清：もちろんそうでしたよ。

－：その後に、本番に向けてのメッセージというものもあったのですか？

清：プレッシャーかけるようなものはなく、「よろしくな」とは言ってくれました。

－：そういった点でも注目を集めていますし、無敗馬で皐月賞を制することになるとディープインパクト以来になりますが、改めて皐月賞に向けてのメッセージをお願いします。

清：これだけの馬に巡り会えたのは関係者のおかげで、いつもお世話になっていますし有り難い気持ちでいます。皐月賞まで追い切りは無事に終わりましたので、あとは日曜日を無事に迎えるだけですね。当日は楽しんでいきたいと思います。

(代表以外からの質問として)

－：デビューから関東圏でのレースが続きましたが、そこには意図があったのでしょうか？

清：新馬戦に関しては大きなコースで走らせたいなと思っていたので、東京を選びました。2走目からは間隔と番組を見ながらですね。

－：ここまで3連勝できていますが、不思議と人気にはなりません。それでも勝ててているので相当な能力を秘めていると思うのですが、この馬の一番の見所というのはどの辺りになるのでしょうか？

清：競馬を見て頂ければ分かると思うのですが、掛かるようなところもないですし、当日もイレ込んだりすることはないです。落ち着いた馬ですので調整はしやすいですし、余計なところで力を消耗しない馬ですね。