【皐月賞】急遽回ってきたチャンス!キタサン浜中「良い結果で」

15日、皐月賞(G1)の最終追い切りが栗東トレセンにて行われた。キタサンブラック(牡3、栗東・清水久厩舎)は浜中俊騎手を背にCWコースでの3頭追いで外から追いかける形となり、最後は同入。余力たっぷりの馬なりではあったが、時計は6F81.6-65.2-50.8-37.6-12.0秒をマーク。しっかりと好調を維持して本番へと臨む構えだ。

1週前追い切りに続き、稽古に跨った鞍上は「先週よりも動きがスムーズで、馬の集中力も高いレベルにありましたよ」と馬のデキには満足の様子。先週の時点で「乗りやすい」と好感触を掴んでいたが、最終追い切りを終えて、さらに自信を深めた。

さらには中山2000mというトリッキーなコースにも対応できると言い切る。「難しいレースだとは思いますが、前走も良いレースをしていましたから舞台設定に不安はない」と力強い口調で答えた。その上で気になるのは相手関係。「非常に高いレベルの馬が揃ったレースになる」とライバルの強さは認めるも「キタサンブラックを信頼して良いレースが出来れば」と力を出し切れれば、無敗での戴冠は十分に射程圏内であることを強調した。

浜中騎手にとっては急遽まわってきたビッグチャンスだ。「元々、騎乗予定はなかったのですが、こういう形で皐月賞に出られるので、いい結果でこの依頼に応えられれば」と意気込みは強い。桜花賞では3頭の無敗馬全てが敗戦。この嫌な流れを断ち切り、連勝記録を4に伸ばせるか。キタサンブラックの挑戦がいよいよ始まろうとしている。

キタサンブラック



4月19日(日)に行われる皐月賞(G1)の最終追い切りが、栗東トレセンにて行われた。
追い切り後、キタサンブラック(牡3、栗東・清水久厩舎)に騎乗する浜中俊騎手の一問一答は以下の通り。

●回ってきたビッグチャンスに「キャリアに傷はつけない」

-:今回、無敗の馬が巡ってきましたけれども、どんな気持ちで迎えられますか?

浜中俊騎手:無敗でG1に向かうような馬に急遽騎乗依頼をいただいて本当に光栄に思っていますし、キャリアに傷を付けないように一生懸命乗りたいと思います。

-:初めてコンタクトをとられたのは1週間前の追い切りということですが、その時に抱いていたイメージと実際に乗ってみての感触というのはいかがでしたか?

浜:イメージは「乗りやすそうな馬だな」というのがあったのと、北村宏司さんからも「乗りやすい」ということを聞いていたので、実際に乗ってイメージと同じ感触を掴めました。

-:その他に「こういったところがいいところだな」とか、逆に「ここがこうなったらいいな」といったところはありましたか?

浜:大きな馬なので、体がまだ緩いなという印象は乗ってありましたけれども、非常に落ち着きのある、精神的に強い馬だなといういい部分も確認できましたし、それが非常に操縦性の高い部分に繋がっているんじゃないかと思っています。

-:そして、先ほどの追い切りですけれども、併せ馬でCWコースを4F50秒8、1F12秒0という時計も出ましたが、最後は抑えながらというか、余力十分な感じで交わしたようにも見えました。指示、手応えの方を教えて下さい。

浜:指示は3頭併せで、一番外から最後並んで、馬の反応を確認しておいてほしいということでした。先週、比較的強めな調教をしましたので、今日はもう馬の様子をうかがいながら。シッカリと集中していたので、あまりやる必要はないなと思って、余力を残した調教でした。

-:もう感触としてはいい感じで本番に臨めそうと?

浜:そうですね。先週よりも今日の方が動きもスムーズで、馬の集中力も高いレベルにあるので、安心してレースにいけると思います。

キタサンブラック

▲真剣な表情で質問に答える浜中俊騎手


-:今回の舞台、中山2000mという舞台ですけども、この舞台設定というのはいかがですか?

浜:やはりトリッキーといいますか、小回りの競馬場なので、器用さというか、難しいレースだとは思いますけども、キタサンブラックのレースを見ていると、前回も中山でいいレースをしていましたので、コース、舞台設定に関しては不安なくレースにいけると思っています。

-:あとは枠順ですが。

浜:あまり気にはしていないですけど、外過ぎない枠ならいいと思います。

-:戦ってきたライバル達、強豪が揃っていますけども、そのライバル達との力関係でイメージするところはありますか?

浜:無敗馬もいますし、トライアルから非常に強い馬も出てくるし……。キタサンブラックの2着だったリアルスティールも非常に強いと思いますし、本番でまたいい結果を得られればいいなと思います。非常に高いレベルの馬が揃ったレースになると思います。

-:オーナーの熱烈な応援もありますし、人気も集めています。今回はこれまでの競馬とは違ってマークも多少きつくなるかもしれませんが、そのあたりは?

浜:オーナーにとってもいい結果を僕自身出したいと思いますし、マークも当然今まで以上に厳しくなると思いますけど、キタサンブラックを信頼していいレースを出来ればいいなという気持ちしか今はないですね。

-:改めて皐月賞へ向かう抱負をお願いします。

浜:元々は騎乗予定がなくて、こういう形で皐月賞に出られることになったので、関係者やオーナーにいい結果でこの依頼に応えられればいいなと思っていますし、もっともっと連勝を伸ばしていけるようなレースが出来ればいいなと思っています。