【ダービー】1週前 前走が収穫大 ポルトドートウィユ

20日、ダービー(G1)の1週前追い切りが栗東トレセンにて行われた。

前走、京都新聞杯2着のポルトドートウィユ(牡3、栗東・高野厩舎)は武豊騎手が騎乗して坂路へ。一杯に追われる古馬準オープンのラディウスを相手に馬なりで2馬身先着。4F54.6-39.7-25.7-12.8秒をマークした。

高野友和調教師は「京都新聞杯は初めて多頭数での競馬。馬群で我慢もできたし、直線で外へ持ち出すときも外からプレッシャーをかけられたりと厳しい競馬になりました。2着という結果は悔しいけど、あのプレッシャーの中で伸びてきてくれたというのは収穫。精神面の強さを確認することができましたからね。ダービーの前にこういった競馬を経験できたというのは大いに収穫だったと思います」と前走の走りに満足の様子。

「レース後はさすがにダメージはありましたが、スタッフが懸命にケアをしてくれたおかげで、1週前追いにもジョッキーを乗せてやれました。あまり攻めで動く馬ではありませんし時計は平凡ですが、動きは良かったですよ。フットワーク、切れ、馬のテンションと言うことないですね。このまま無事に競馬にもっていけるよう、ケアしながら調整していきます」と大一番へ期待を寄せている。


前走、青葉賞1着のレーヴミストラル(牡3、栗東・松田博厩舎)は川田将雅騎手を背にCWコースで3歳未勝利のアーミーバローズと併せ馬。濃い霧のため全体のタイムは測定不能となったが、馬なりの手応えでラスト1F12.1秒をマークし、アタマ差先着した。

松田博資調教師は「おしまいをサッとやった程度だが、いい動きをしていたな。以前はトモが甘くてハミに頼るところがあったんだが、段々とトモに力がついてきて、頭の位置が下がるようになってきてる。ま、本当に完成してくるのはまだ先だろうけど、成長はしてきてるな。東京へ連続で輸送することになるが、前走がそれほど速い時計じゃなかった。疲れもそうなかったからな」と順調さを伺わせた。

レーヴミストラル

▲濃い霧の中、先着を果たすレーヴミストラル(手前)


前走、皐月賞13着のタガノエスプレッソ(牡3、栗東・五十嵐厩舎)は濃い霧が漂うCWコースへ。時計は計測できなかったが、古馬オープンのコアレスドラードを相手にラストまでハードに追われ3馬身差をつけてゴールした。

「前の馬をかなり追いかける形でやりました。動きはすごく良かったですね。馬体はそれほど大きくない馬ですし、あまり競馬場でテンションが上がりすぎないほうがいい。そういった意味でも落ち着いていたのはいいと思います」と手綱をとった菱田騎手も愛馬の成長を感じ取っている。昨年は同じオーナーのタガノグランパで16番人気ながら4着に健闘。今年はそれ以上を狙う。