【3回中京】レッドアマビリス…小平奈由木の注目新馬レポート

レッドアマビリス
(牝2、栗東・友道厩舎)
父:キングカメハメハ
母:リアリーハッピー
母父:Avenue of Flags

2年連続してチャンピオンサイアーに輝き、ディープインパクトの登場後も勝ち鞍を伸ばし続けるキングカメハメハの産駒。現3歳ではレッツゴードンキ(桜花賞)、ドゥラメンテ(皐月賞、ダービー)がクラシック制覇を成し遂げた。コンスタントに勝ち上がるうえ、豊富な成長力にも定評があり、ローズキングダム(朝日杯FS、ジャパンカップ)、ルーラーシップ(クイーンエリザベス2世C)、アパパネ(阪神JF、牝馬3冠、ヴィクトリアマイル)だけでなく、スプリント部門へはロードカナロア(スプリンターズS2回、香港スプリント2回、高松宮記念、安田記念)、ダート路線にベルシャザール(JCダート)、ホッコータルマエ(かしわ記念、帝王賞、JBCクラシック、東京大賞典)、ハタノヴァンクール(ジャパンダートダービー、川崎記念)、タイセイレジェンド(JBCスプリント)と、様々なカテゴリーに一流馬を送り出している。この世代からも大物の誕生が待たれる。

母のリアリーハッピー(その父アヴェニューオブフラッグス)はアメリカ産でG3のベイメドウズオークス(ダート8・5F)を含む5勝をマークした活躍馬である。同馬の兄姉にはネオレボルーション(5勝、東京ジャンプS2着)、リアルアヴェニュー(3勝)、サトノフローラ(3勝、関屋記念3着)らがいる。東京サラブレッドクラブにラインナップ。募集総額は2800万円だった。
ノーザンファーム早来で順調に15-15を消化したうえ、5月30日、栗東に入厩した。6月12日のゲート試験に合格。ウッドコースで2本、一杯に追われた後、先週はポリトラックコースで6ハロンから併せ馬を消化した。気性の若さを見せ、予定よりタイムは遅くなったものの、キビキビしたフットワークが目を引く。実戦で一変して不思議はない。

7月12日(日)、中京の芝1400mにスタンバイ。追い切りにも騎乗し、特徴をつかんでいるクリストフ・ルメール騎手で。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。