【毎日王冠】古馬撃破狙うアンビシャス「瞬発力が持ち味」

7日、日曜東京11レース・毎日王冠(G2)の追い切りが栗東トレセンで行われた。メンバー唯一の3歳馬アンビシャス(牡3、栗東・音無厩舎)は、先週に続いてM.デムーロ騎手を背に坂路へ入り、古馬オープンのヒストリカルと併せ馬。わずかに遅れをとったものの、終い気合を入れられると、キビキビとしたフットワークで4F52.3-38.3-25.3-12.9秒をマーク。先週は京都大賞典に出走予定のレコンダイトを相手に坂路4F51.0秒で先着を果たしており、好仕上がりを見せている。

この動きに音無秀孝調教師も「ジョッキーに2週連続で乗ってもらいましたが、『良かったよ』と言ってもらいました。今週も時間帯を考えれば十分じゃないかな」とニッコリ。期待通りの成長に笑顔もこぼれる。

春はクラシックへの出走はなかったが、ダービートライアルのプリンシパルSを快勝。続くラジオNIKKEI賞も圧巻の末脚で連勝を果たし、誰もが「もしダービーに出ていれば」と思ったことだろう。適性距離にこだわり、古馬とぶつかる秋初戦。師は「この馬は瞬発力が持ち味。前半を我慢して運べばおしまいは確実に脚を使ってくれますからね。開幕週の馬場で前残りが心配になるけど、持ち味を生かす競馬で臨みます」と決め手勝負に挑む構えだ。

古くはクラシックに出走できず裏街道を走ったオグリキャップ、ここ10年でもアリゼオ、カレンブラックヒルが勝ち馬に名を連ね、斤量差を生かして3歳馬も好走している伝統のレース。強力古馬を打ち破って王道路線の主役に名乗り出ることが出来るか注目となる。