【5回京都】リオンディーズ…小平奈由木の注目新馬レポート

リオンディーズ
(牡2、栗東・角居厩舎)
父:キングカメハメハ
母:シーザリオ
母父:スペシャルウィーク

2年連続してチャンピオンサイアーに輝き、ディープインパクトの登場後も勝ち鞍を伸ばし続けるキングカメハメハの産駒。現3歳ではレッツゴードンキ(桜花賞)、ドゥラメンテ(皐月賞、ダービー)がクラシック制覇を成し遂げた。コンスタントに勝ち上がるうえ、豊富な成長力にも定評があり、ローズキングダム(朝日杯FS、ジャパンカップ)、ルーラーシップ(クイーンエリザベス2世C)、ラブリーデイ(宝塚記念)、アパパネ(阪神JF、牝馬3冠、ヴィクトリアマイル)だけでなく、スプリント部門へはロードカナロア(スプリンターズS2回、香港スプリント2回、高松宮記念、安田記念)、ダート路線にもホッコータルマエ(かしわ記念、帝王賞2回、JBCクラシック、東京大賞典2回、川崎記念2回、チャンピオンズC)など、様々なカテゴリーに一流馬を送り出している。

母シーザリオ(その父スペシャルウィーク)はJRA賞最優秀3歳牝馬、同最優秀父内国産馬に輝いた名牝。オークスを制したうえ、続くアメリカンオークスも快勝し、世界にその名を轟かせた。祖母がG3・ラトガーズBCHなど英米5勝のキロフプリミエール。同馬の半兄に菊花賞、ジャパンCなど重賞を4勝したエピファネイアがいる。キャロットクラブでの募集総額は1億2000万円だった。

ノーザンファーム早来で順調に乗り込まれ、6月18日、栗東に入厩。7月1日のゲート試験をパスすると、さらなる体力強化を図るべく、いったん北海道に戻ってスピードメニューを消化した。軽い捻挫を発症するアクシデントも難なく乗り越え、10月23日に帰厩。丹念な追い切りをこなしてきた。エピファネイアと同様、大型ながら伸びやかなフットワーク。馬なりでも躍動的に動け、終いの反応も上々である。初戦からきっちり力を出し切れるだろう。

11月22日(日)、京都の芝2000mにスタンバイ。岩田康誠騎手が手綱を取る。



小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。