【有馬記念】1週前 キタサンブラック清水久師「最後は良い反応」

16日、有馬記念(G1)の1週前追い切りが栗東トレセンにて行われた。前走、菊花賞を制したキタサンブラック(牡3、栗東・清水久厩舎)は黒岩悠騎手(レースでは横山典弘騎手騎乗予定)を背にCWで併せ馬を行った。新馬のワンダラーズを0.3秒追走する形から0.2秒先着。ややゆったりとした入りから、ラストは反応良く伸びを見せ、タイムは6F83.6-67.6-52.7-38.5-12.2秒をマークした。

キタサンブラック

▲併せ馬で先着を果たすキタサンブラック


追い切りを見守った清水久詞調教師は「菊花賞後は放牧へ出して調整をしてきました。先週、今週としっかりと負荷をかける調教。力のいる馬場の中、しっかりと攻めることができたし、最後もいい反応でした。理想的な調教ができたと思います」と順調さをアピール。

「来週やれば万全の状態にもっていけるでしょう。操縦性が高くセンスのいい馬ですからね。古馬の一線級が相手になりますが、いずれ戦わないといけない相手ですから。3歳馬でも通用しているレースですし、逆に楽しみにしてるんですよ」と古馬との初対戦に向けコメント。

2連勝で挑んだスプリングSでは、好位追走からの押し切りで重賞ウイナーの仲間入り。続く皐月賞では3着と初めて後塵を拝するも積極策で見せ場を作った。ダービーは14着と崩れたが、秋緒戦は距離適性を証明すべくセントライト記念を選択。ダービーの惨敗からか、6番人気となるも、キタサンブラックらしい力強い走りで、重賞2勝目。菊花賞に希望が見える勝利を手にした。

迎えた3歳牡馬クラシックの最終戦となる菊花賞では、スプリント戦線で活躍したサクラバクシンオーを母父に持つ事から、3000mの長丁場を不安視する声も挙がる中、これまでとは打って変わって、中団でレースを進め、上がり最速の末脚を披露し、内から鋭く伸びて念願のG1ウイナーに輝いた。中山の舞台は3戦2勝と馬券圏内を外していない得意なコース。距離の不安は払拭され、12年のゴールドシップ以来となる3歳馬による戴冠となるか注目だ。

キタサンブラック