【ベルモントS】武豊騎手騎乗のラニは後方から差を詰めて大健闘の3着!

現地時間6月11日(土)、アメリカのベルモントパーク競馬場で米3冠レースの最終戦となるベルモントS(G1)(3歳 1着賞金:80万米ドル 約ダート2400m)が行なわれ、日本から武豊騎手とのコンビで出走したラニ(牡3、栗東・松永幹厩舎)は3着に入った。

スタートを五分に出たラニは、いつものように後方に構え、末脚にかける競馬を選択。道中はスローに流れ、徐々にポジションをアップ。向こう正面では先団がひと塊となり、ラニはその馬群の外め、中団やや後ろを追走する。直線に入ると先に抜け出したデスティン、クリエイターに続いて大外からラニが猛追。前の2頭を交わす勢いに映ったが、追い上げ及ばす3着。

勝ったのはI.オルティスJr騎手騎乗のクリエイター(牡3、米・S.アスムッセン厩舎)で、勝ちタイムは2.28.51。2着がデスティン(牡3、米・T.プレッチャー厩舎)、プリークネスSを勝ったエグザジャレイター(牡3、米・K.デザーモ厩舎)は11着に終わった。

ラニは3月にドバイのメイダン競馬場で行われたUAEダービーを制し、そのままアメリカに転戦。米3冠初戦のケンタッキーダービーで9着、前走のプリークネスSで5着と着順を上げ、この遠征の最大目標だったベルモントSで3着と、米G1制覇へ夢が膨らむ好走を見せた。

【武豊騎手のコメント】
「惜しかったね。いいレースできたし、馬の状態は3回目で一番良かったと思う。条件的にもいいし、ペースも良かった。馬もいい走りをしてくれた。スタートは今までで一番良かったし、馬が気分良さそうにしていた。

向正面で前の馬の動きを見て判断して動いた。距離が長いから慌てず、でも凄い長い脚が使えるわけじゃないからラニとコースの特徴を考えて上手くいった。一瞬勝てるかと思ったしね。あそこまで行ったら勝ちたかった。悔しいね。結構この馬アメリカで有名になってきたね。今年の3冠戦を盛り上げた1頭じゃないかな。

(日本馬がアメリカでもここまでやれることは)新しい扉を開けたと思う。ラニと関係者に感謝。20歳からアメリカに来ていて、これまで得てきた経験をここで生かせたし、3冠フル参戦はとてもいい経験だった。僕自身も今後にこの経験を生かさないといけない。この馬でもう一度アメリカに来たいし、毎年のようにアメリカで乗りたいね。勝ちたいレースがどんどん増えていくからやめられないね」

【松永幹夫調教師のコメント】
「ケンタッキーでは(環境が)最初調教が思うように出来なくて、ベルモントパークに移動してからは環境良かったし、ここでずっと調教できていればもっと良かったね。ここに来てやっと馬が良くなって来た。ちょっと絞って今日は多分一番軽い体重だったんじゃないかな。

ラニの競馬はできた。ベルモントSは日本馬が勝てる可能性がかなりあるレースだと思った。検疫が長いのでリフレッシュさせて今後はまだ未定。使うレースも限られているし。いずれはまたアメリカに戻ってくると思う。3冠に参戦していい経験をさせてもらった。馬場に送り出すのが幸せだった」

ラニ
(牡3、栗東・松永幹厩舎)
父:Tapit
母:Heavenly Romance
母父:Sunday Silence
通算成績:9戦3勝
重賞勝利:
16年UAEダービー(G2)

ラニ

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