【宝塚記念】マリアライト 11年ぶりの牝馬Vへ「充実期を迎えている」

22日、宝塚記念(G1)の追い切りが美浦トレセンで行われた。

前走、目黒記念2着のマリアライト(牝5、美浦・久保田厩舎)は、助手を背に南ウッドチップコースで追われ、6F87.0-70.8-54.7-40.0-12.9秒をマークした。

【久保田貴士調教師のコメント】
「前走は、1コーナーの入りと最後の直線でも若干寄られるところがあって苦しい競馬になりましたが、実質トップハンデの56キロを背負って最後も差し返す根性を見せてくれたのでレース内容には満足しています。前走後の回復も早かったですし中間は厩舎に置いて調整していますが、更に状態は良くなっています。ときどき自分も乗って確かめていますが、3歳の頃と今を比べると背中の感じは別馬かなというくらい違いがあります。去年の秋頃から力を付けてきて、充実期を迎えていると思います。

若い頃もクラシックを意識していましたが、体質的に間に合いませんでしたし今の活躍を見ると晩成型になるのかと思います。何の不安もなく馬を送り出せることが一番ですね。どんな相手でも大崩れすることなく走ってくれますし、立ち回りも上手で不安なく見ていられるのはこの馬の良いところです。去年のマーメイドステークスの頃は輸送で体がどのくらい減るかなど試行錯誤をしていましたが、1年経ってそういう課題は解消されました。強い馬もいますが、この馬も充実期にありますし期待しています。相手が強いのは分かっていたことですし、そこへぶつけてみてどんな走りをするかですね。一発狙っていきます」

マリアライト


前走、天皇賞・春8着のフェイムゲーム(牡6、美浦・宗像厩舎)は、丸田恭介騎手を背に(レースでは柴山雄一騎手が騎乗予定)南ウッドチップコースで追われ、5F68.2-53.6-39.1-13.2秒をマークした。

【宗像義忠調教師のコメント】
「前走はもう少し前の位置取りでいってほしかったですけど、スタートが遅くて後ろからになってしまいました。最後は脚を使っていましたが、外を回った分の距離ロスもあったかもしれません。去年は天皇賞後に疲れがありましたが、今年は回復が早かったのでこれなら宝塚に向けて調整することが出来ました。牧場でも乗ってきて美浦にきてからも順調に乗っていますし、カイバもしっかり食べているのでコンディションは良いと思っています。今日の追い切りは丸田騎手が乗って、スムーズに走れていました。乗りづらい面がある馬ですが、今日は素直に前向きに走ってくれたので良かったです。

今日はチークピーシズを着けていましたが、良い感じだったので競馬でも着けていいかと思っています。前向きになってくれればと思っています。2年前に宝塚を使ったときと比べて、体も大きくなっていますし精神面も成長してきました。馬が充実してきた時期かと思います。今回レースで乗る柴山騎手には何回か調教に乗って感触を掴んでもらっていますし、出来るだけスムーズな競馬が出来るようにと相談しています。阪神の内回りコースですし、後ろからの競馬では厳しいかと思います。良馬場の方が良いかと思いますが、道悪でも走っていますしそれなりにはこなせるかと思っています。元気の良い4歳馬もいますし、胸を借りるつもりで頑張りたいです」

フェイムゲーム


前走、クイーンエリザベスⅡ世C12着のサトノクラウン(牡4、美浦・堀厩舎)は、助手を背に南ウッドチップコースで追われ、5F68.5-53.5-39.0-12.5秒をマークした。

【堀宣行調教師のコメント】
「前走は香港のレースでしたが、比較的輸送時間も短くてスタッフも慣れていますし、レースの直前までは良い状態で持っていけている手応えはありました。ただスタートが課題でゲートボーイをつけましたが、その辺りに気を付け過ぎてしまったかなということと騎手がテン乗りだったこともあって、リズムが上手くいかず非常に残念な結果になってしまいました。レース後も息が入るのが早かったですし、香港遠征した他の馬よりも回復度は早かったです。通常の海外遠征よりも負担は少なかったと思います。海外遠征後のパフォーマンスという意味では、さほど影響は考えなくて良いと思います。

先週の追い切りではドゥラメンテが後ろから行きましたが、サトノクラウンの方がまだ反応が鈍いところが見られました。今週はその辺りを補いたかったので、サトノクラウンを後ろから行かせました。ドゥラメンテの1番のライバルは、サトノクラウンではないかと自分では思っています。競馬ですから必ず優劣というか着順はついてしまうので、一緒にレースを使うときには悩ましいところではあります。どちらも良いパフォーマンスを発揮して良い競馬をしてもらえればと思います。ドゥラメンテは金曜日に輸送しますが、サトノクラウンはこの後の状態を見て、ドゥラメンテと一緒に輸送するか通常通り土曜日に輸送するかを木曜日に決める予定ですす」

サトノクラウン