【皐月賞】ワグネリアン福永騎手が指摘した「たくさんの課題」とは

ワグネリアン

リラックスした走りのワグネリアン

11日、皐月賞(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

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前走、弥生賞2着のワグネリアン(牡3、栗東・友道厩舎)はCウッドコースで助手を背に最終追い切り。6F86.1-69.2-53.8-40.0-13.0秒を馬なりでマークした。レースで騎乗する福永祐一騎手のコメントは以下の通り。

「(弥生賞)結果として完敗でしたけど、ちょっと間が空いていて馬はけっこう気負っていましたし、返し馬が終わってもなかなか落ち着いてくれなくて、ゲートの中でも珍しくうるさい面を見せていました。正直、あの精神状態の中でよくあのような走りをしてくれたなと思います。レースを経験するごとに前進気勢が強くなってきた部分がありましたので、コーナー4つの2000mでどう出るかなというのはありました。ましてあのテンションの高さの中で良いレースができないのではないかと思いましたけど、レースでは非常にリラックスして、今までで一番いい道中の走りを見せてくれました。そこは不思議な馬でしたね(笑)。あれだけテンションが上がればレースでもガーッとムキになるんですけど、非常に上手に走ってくれました。

初戦からずっと勝ってはいましたけど、なかなかエンジンの掛かりという面に関しては変化が見られませんでした。中山の直線が短いコースでどういった加速ができるのか、非常に見たかった部分ではありましたけど、想像通りの加速の遅さでしたね。4コーナー手前でステッキを入れましたけど反応しなかったですし、皐月賞ではペースが変わるとはいえ、皐月賞を勝つに当たって大きな課題であることに変わりはないですね。(ポジションを取りに行くことは難しい?という問いに)簡単にできるのであれば、もうやっています。

(1週前追い切りに騎乗して)リードホースのペースがちょっと遅かったので、ゴールしてからもう1ハロン、時計にはなっていないですけど加速させておきました。表示されているタイムよりはもう少し強い負荷をかけました。馬体の張りもいいですし、状態はいいんじゃないですか。前進気勢の強さは調教でも表れていたんですけど、そこを修正してほしい旨をスタッフに伝えておいたところ、本当にうまく修正してコントロールがさらにしやすくなって、より良いフォームになっています。さすが友道厩舎だと思いました。

加速するまで時間は掛かるんですけど、加速してからの伸びが非常に良いですね。どうしても直線の長いコースのほうがベターなんですけど、中山でも坂を上ってから加速していきましたからね。トップギアに入ったときの軸のブレなさが一番良いところですかね。体幹が強いです。

多頭数など課題はいっぱいありますけど、若い馬なんでね。経験していない状況がたくさんありますから。まして今週末は雨予報ですし、雨馬場は阪神では経験しているんですけど、あれはスローペースの中での重馬場だったので。今回はペースがそんなにスローにはならないでしょうし、厳しいタフな競馬の中で馬場が悪い、頭数が多い、直線が短い、今までにない状況にはなると思いますけど、どの馬も条件は同じ。それを乗り越えられた馬が大きな栄冠を手にできると思います。ワグネリアンに関しては、それができるポテンシャルがあると思っていますし、信じて一緒に頑張っていければと思います。

順調に来られているのは何よりですし、スタッフも尽力してくれていますから、期待に応えるためにもベストの騎乗が求められていると思います。枠が決まってから具体的なことは決めていくと思いますけど、馬の力を100%発揮できるよう務めたいと思っています」