【ヴィクトリアM】リスグラシュー矢作師は手応え十分「去年の秋からここが目標」

リスグラシュー

坂路で追い切られたリスグラシュー

9日、ヴィクトリアマイル(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

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前走、阪神牝馬Sで3着だったリスグラシュー(牝4、栗東・矢作厩舎)は、坂路で最終追い切り。不良馬場で54.4-39.9-25.6-12.2秒をマークした。管理する矢作芳人調教師のコメントは以下の通り。

「(前走の阪神牝馬Sは)自分としてはトライアルという位置付けだったので、負けましたけれども、結果以外には全て満足しています。最後まで自分の競馬を貫きとおして、馬体重とか調整面とか、今回に向けての布石という点でいいレースだったと思っています。

(短期放牧の狙いは)この馬は、やはりずっと厩舎に置いておくと少しテンションが上がるというか気合が入りすぎるんで、必ず一回リフレッシュというか、リセットしてあげるやり方を継続しています。(1週前の坂路追い切りの意図と感触は)先週しっかりとやることで今週の調整が楽になると思ったので、先週目一杯には追っていないですけれども、わりと負荷をかけるというか、速い時計を出すということで乗ってもらいましたけれども、予定どおりです。(動き以上に時計が出ていた点が)成長を感じる部分でしょうね。

(今週の追い切りは)今日は、指示は「54秒で、馬なり。併走馬に併せるだけのイメージ」という感じで、指示どおり乗ってくれたと思います。全て予定どおりです。(馬の後ろにつけたのは)やはり折り合い面というのは多少気を使わなければいけないので、そこは調教のテーマとしてもやってきていますし。ただ、前走のレースが非常にスローペースで、その中でも折り合えていたというのは、今回のメンバーを見る限りあまり折り合いの心配をしなくてもいいかなと思っています。ゲートは多少、不安はあります(笑)。これは正直、練習ではおとなしいので、競馬に行ってしかやらないものですから、なかなかここはちょっと分からない部分があります。

(東京マイル戦は)実績が示すとおりですけれども、本来はやっぱり東京に輸送するよりも関西で競馬した方が楽なのでどうなのかなと思うんですけれども、それで勝てているということは、やはりコース的な相性はいいんじゃないかと考えています。当初はやはりトビの大きい馬なので、もう少し長い距離かなという考えでいました。ただ折り合い面を考えるとやはりマイルなのかなというのは、桜花賞の前ぐらいから思いだしていました。

(馬体の成長は)お尻というか、トモですよね。これは明らかに良くなっていると思います。その分、馬がパワーアップしていると思います。精神面は……まあちょっとだけかな(笑)。気合が少し乗りすぎているぐらいに見えて、それで構わないと思っています。(一番の強みは)『コンスタント』じゃないですかね。非常に堅実に、常に一生懸命走るところだと思います。去年の秋から、春はここが目標だと考えて来ましたんで、いよいよだなという気持ちですけれども、まあG1は2着3回なので、皆さん「今度こそ、今度こそ」みたいに言われるんですけれども、人間が硬くならないのが一番かなというふうに思ってますし、まあ普段どおりやりたいと思います。

鍵はやっぱりゲートじゃないでしょうか。ゲートをしっかり出られればいいなと思っています。いい状態に持って来られているんで、これで競馬にこのまま行ければ必ず好レースをしてくれると思いますし、乗るのが『天才』ですから、すべてお任せします。あとはツキがあれば勝てるんじゃないかというふうに考えています」

リスグラシューについて語る矢作師

リスグラシューについて語る矢作師