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阪神10Rで武豊騎手が前人未到のJRA通算4000勝達成!
2018/9/29(土)
9月29日(土)、阪神10R・芦屋川特別 (芝1200m)が行なわれ、武 豊騎手騎乗の4番人気・メイショウカズヒメ(牝4、栗東・南井厩舎)が優勝。勝ちタイムは1:09.8(重)。
今日3勝目を挙げた武豊騎手はこれがJRA通算4000勝目。前人未到の大記録達成となった。勝ったメイショウカズヒメはこれが通算3勝目。500万からの連勝となった。母のメイショウワカツキも武豊騎手を背に2勝を挙げており、数多くの勝利を挙げてきた松本好雄氏の所有馬での大記録達成となった。
1987年にデビューして31年。日本が世界に誇る天才がまた1つ、金字塔を打ち立てた。数々の記録を塗り替えてきた名手は11年前、岡部幸雄騎手の持つJRA最多勝記録2943勝を超えて以来、誰も到達していない領域を切り開き続けてきた。
菊花賞をスーパークリークで制して以降、積み重ねてきたGI勝利数は100を超えた。4000勝の中にはオグリキャップの引退レースとなった有馬記念、ディープインパクトの三冠達成など、数々のドラマも含まれる。日本が生んだこの30年の名馬で乗っていない馬が珍しいともいえるほど。
22歳でアメリカG3・セネカハンデを制するなど、若い頃から海外に目を向け、長期のフランス遠征を敢行するなど、常に日本のジョッキーをリードしてきた存在でもある。フランスの田舎の競馬場でファンに「ユタカは元気か」と声をかけられれば、近代競馬発祥の地であるイギリス・ニューマーケットの街中にある古びたパブで偶然同席した現地のライダーに「ユタカはまたイギリスに来るのか?」と聞かれる。世界中のホースマン、競馬ファンがYutaka Takeの名前を知っている。このレベルまで到達するジョッキーはこれまで例がなく、今後も何十年と現れないだろう。
決して順風満帆のジョッキー人生ではなかった。絶頂期の2004年には年間200勝超えを達成したが、2010年の毎日杯で落馬負傷すると年間50勝台まで成績は落ち込んだ。海外から数多くのジョッキーが来日することで騎乗馬も限られ、不遇の時期も経験している。しかしキズナで制した日本ダービーのようなドラマチックな勝利を挙げ、再びファンを引き付ける。まさにスーパースターである。
現役生活31年、今や年上のジョッキーも片手で数えられるほどとなった。唯一同期で現役を続けている蛯名正義騎手も先日調教師試験受験を表明するなど、大ベテランの域に入りつつある。しかし本人は15年後、第100回日本ダービーに乗りたいと口にするように、勝利への欲は衰えるどころか増している。JRA5000勝も視界に入っているかもしれない。 スーパークリークの菊花賞で初G1制覇を達成してから今年で30年。
勝利に対して貪欲な名手は、次の4001勝目を目指し再び馬に跨る。
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