【秋華賞】心身ともに充実 上がり馬サラキア「最初の位置取りが重要」

サラキア

素質はヒケを取らないサラキア

10日、秋華賞(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

前走、ローズS2着のサラキア(牝3、栗東・池添学厩舎)は、助手を背にCWコースで追われ、7F98.5-82.8-67.5-52.1-37.8-11.5秒をマークした。追い切り後に行われた共同会見での池添学調教師のコメントは以下のとおり。

【池添学調教師のコメント】

「(最終追い切りの指示は)もう気持ちも乗っているので、細かい指示はせず、全体の時計も気にせず、気持ち良く走らせるということを伝えました。気持ち良く馬も走っているし、多少所々で行きたがる面はありましたが、抑えも利いていましたし、終いの伸びもいい動きをしていたので良かったと思います。(一番に目に付いたところは)助手がちょっと促しただけで、しっかりギアも変わって、走りも重心が低くなって、脚の回転も良かったと思います。夏を越えたあたりから馬自身に実が入って調整もしやすくなったので、今日の追い切りも満足できますし、あと数日しっかり管理していきたいと思います。

(春と変わったところは)春は放牧先から膨らんだいい状態で帰ってきても、レースに向けて追い切りを重ねていく上で体が寂しく映ってくるところがあって、カイバ食いも悪くなって調整で苦労するところもあったのですが、夏の500万特別を勝った時くらいからは、追い切りをやっていっても、逆に馬に張りが出て、実がしっかりと入ったのかなと。とにかく無理をさせず、春もクラシックに出走させたかったのですが、数を使って本番でリズムがおかしくなって、そのあと復帰が長引くのが嫌だったので。能力があるのは分かっていたので、その成長を妨げないようにしました。

(ローズSを振り返って)その週の阪神競馬が内めの前有利の競馬が続く中で、しっかりと外から伸びて2着まで食い込めたというのは地力強化といいますか、しっかりとレースができるようになってきたなと思いました。(道中の位置に不安は?)スタートに課題のある馬ですが、精神的にしっかりしてきて、ゲート内でソワソワしてタイミングが合わなかった馬が前走は枠内でも落ち着いていて、開いた瞬間はしっかり反応して自分から出ようとしていたので。スタート直後の1、2歩はトモの弱さもあってバラバラっとした感じで遅れましたが、リズムに乗ってからは前へ取り付けたので、しっかり伸びてくるだろうなと思って見ていました。

(権利を取ったことも含めて相当な収穫があった)そうですね。今回、京都の内回りの2000mに替わりますが、直線が平坦なのはサラキアにとってプラスに働くと思いますし、小倉の小回りで自分から動いて強い内容で勝ったので、そのあたりも含めて京都の2000mはプラスに出ると思っています。スタートが課題にはなりますが、レースの作戦は全部、騎手と馬に任せています。(スタートの工夫は)何もしていないです。精神的に追い込まないように。デビュー前に結構頑張って練習したのですが、あまりうまく行かず、デビューが遅れてしまったので、これ以上やっても馬を追い込むだけだなと思ったので、競馬で慣れてもらおうと。精神的に落ち着いてきていますし、馬も競馬に向けて苦しいのではなくて、走るのが楽しいと思ってくれていればいいですね。

(対アーモンドアイに向けて)強い馬がたくさんいますが、アーモンドアイより後ろにいたら厳しいと思うので、最初の位置取りが重要になってくるのではないかと思います。(ファンに向けて抱負を)ここまで順調に来れていますので、強い馬がたくさん出てきて一気に厳しいレースになると思いますが、全てが噛み合えばチャンスは十分あると思います。残り数日、しっかりと万全の状態で出走できるように管理していきたいと思います」

サラキア