【有馬記念】障害王者オジュウチョウサンと挑む武豊「スタミナを生かす騎乗はしたい」

武豊騎手

有馬記念へオジュウチョウサンとのコンビで挑む武豊騎手

19日(水)、有馬記念(G1)の追い切りが美浦トレセンで行われた。

平地に再転向して2連勝、ファン投票3位のオジュウチョウサン(牡7、美浦・和田郎厩舎)は、石神深一騎手(レースは武豊騎手)を背にWコースで最終追い切りを行った。5F67.4-52.0-38.4-12.6秒。そして、栗東で行われた共同会見での武豊騎手のコメントは以下のとおり。

【武豊騎手のコメント】
「(暮れの大一番はやはり違うもの?)そうですね。やっぱり有馬記念は特別なレースというか、年末の風物詩みたいになっているので、そういう雰囲気はありますね。(今年はオジュウチョウサンという注目度の高いパートナーとの参戦)非常に人気のある馬なので、注目されているのを凄く感じます。(去年のキタサンブラックとは違う注目?)だいぶ違いますよね笑。

(前走、前々走で手綱をとり、2連勝)もちろん障害のチャンピオンホースなので、福島で初めて乗せて頂いたんですけど、非常に興味を持って乗せて頂きました。やはり良い馬だなというのが第一印象で、レースも勝つことができたんですけど、そこでオーナーが最終目標は有馬記念と仰っていて、正直冗談かなと僕は思っていましたが、本当に実現しましたね。(最初は冗談と思うくらい?)その時は500万下クラスのレースでしたし、僕自身はまだ現実的な話ではないだろうなと思っていました。

(名ジャンパーが平地に行っての良さは)障害レースといっても走りますので、脚力はあるんだろうなと思っていました。その障害レースの時も最後に飛び終わってからのタイムを見ても凄かったですから、普通に脚力がある馬なんだろうなと。(去年の中山大障害でもレコードでした)そうでしたね、63キロを背負って。(当時は翌年の有馬記念に出走するとは…?)夢にも思わないですよね。今年の有馬記念でオジュウチョウサンに乗るとは僕自身も全く想像していなかったですね。

(様々な馬がいる中でコンビが決まった)ありがたい話です。オジュウチョウサンに関しては夏にオーナーがそう仰っていて、獲得賞金上はファン投票で選ばれないと出走する権利がなかったので、どうなるのかな?と思っていたんですけど、やっぱり凄い人気があるというか、票数も凄かったので、改めてこの馬の人気の高さ、ファンの注目を感じたので、そこは今回コンビを組んだ大きな要素ですね。

武豊騎手

(なぜこれだけの人気を集めているか?)障害であれだけの絶対的王者で、そのまま障害レースに出ていれば恐らく勝ちやすいわけですから、そこを敢えて平地のレースに挑戦してくるというところに皆さんが共感を持ってもらえるのか、本当にファンの多い馬だと思いますね。(チャレンジの姿勢に対してファンの支持が?)だと思います。(過去2戦でも感じましたか?)パドックでも写真を撮っている方が多いし、前走もゴール前から拍手でしたし、いや~本当に凄い馬だなと思いますね。

(思い描くレース展開は)一番のストロングポイントはスタミナだと思うので、そこを生かす乗り方をしたいと思います。他の馬もいることなので、まだ枠順も馬場状態も分からないので、ポジションとか展開というのはまだ分からないですけど、スタミナを生かす騎乗はしたいなと思っています。

(有馬記念は色々なドラマチックなレースが起こってきた。人気のある障害馬が勝つドラマチックなシーンを期待しているファンも多いはず)ドラマチック過ぎますよね笑。漫画みたいな話ですけどね。でも競馬ですからね。何が起こるか分からないですし、特に有馬記念というのは後に語り継がれることの多いレースですから、僕自身は本当にそこに期待しています。

(平成最後の有馬記念と言われていますが、思うことは?)有馬記念は僕自身も数多く乗せてもらって色々なことがありましたけど、最後がオジュウチョウサンという不思議な感じはします。ファンの夢を背負ってという気持ちはありますね。

(状態面についての報告などは)先週、和田正一郎調教師かとお会いした時に『状態は良いです。ここ2回のレースと比べても一番状態が良いと思います』と、仰っていました。

(今回はメンバーが一気に強くなる)そうですよね。一気にというか凄く、今までとはメンバーが違うので、流石にそこは当然感じています。(外国人騎手がG1を勝ち続けている)正直なところ、なんとか自分で止めたいという気持ちはあります。

(ファン投票3位の馬で臨む今回、メッセージを)ファンの皆さんの投票のおかげで有馬記念出走が叶ったので、やはり僕自身もその気持ちに応えたいと思いますし、最後を締めくくりたいですね」

武豊騎手