【高松宮記念】昨年4着ダノンスマッシュは本当に左回りが苦手なのか？真相に迫る

2020/3/25(水) 

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「一皮剥けた」走りを見せたオーシャンS

【ダノンスマッシュ陣営独占インタビュー・前編】

－：高松宮記念(G1)のダノンスマッシュ(牡5、栗東・安田隆厩舎)ですが、去年は4着でした。前回のオーシャンSは勝ちましたが、ちょっとゲートで後ろにモタれた時に、スタートを切られてしまいましたね。

岩本龍治調教助手：香港の名残もあったのかなと思いますね。日本とはスタートの勝手が違ったのが影響したと思います。香港のイメージで馬が戸惑ったのかなという気がします。

－：それは、ゲートボーイがいるからですか。

岩：そうですね。だからオーシャンSの後の次週に、ゲート練習に行きましたが、別に落ち着いていました。ゲート内で悪さもしなかったので、おそらく一過性のものなのかなと思っています。

－：逆に言うと、これまでのダノンスマッシュの印象からすると、出遅れて取り付くのに脚を使っても良い脚が使えるんだから凄いですよね。

岩：(川田)将雅が「オーシャンSで勝った時とキーンランドCで勝った時では全く違った」と言っていましたよ。「一皮剥けた」とすごい褒めてくれて、さらに進化しているのかなと。本当に良い意味で、まだまだ右肩上がりで行っているんじゃないかなと思いますね。

－：そうなると、これまで成績があまりよくなかった左回りの中京でも楽しみが大きいですね。

岩：本当に、後は無事に競馬を迎えれば、良い結果がちゃんと付いてくると思うんです。でもG1となると、やっぱり運も味方しないと勝てないと思うので、後はそこだけじゃないですか。

－：遡ると、ファルコンSとかNHKマイルCとか、去年の高松宮記念も含めて、左回りのダノンスマッシュを解説していただけますか。

岩：周りが言うほど、そこまで左回りが下手という訳ではないと思うんですよね。左回りで乗っても、手前の替え方も上手なんです。全然こなせない範囲じゃないと思いますよ。ただ、競馬で勝つのは難しいから、結果が出なかっただけだと思います。決して左回りが下手ではないんですよね。

－：人間と一緒で、馬も大体左回りは得意と言われることが多くて、右回りが苦手の馬の方が多いじゃないですか。左回りは普通ということですね。

岩：みんなが思っているよりはこなせる範囲だと思うし、僕は気にしていないです。後はジョッキーに任せるだけです。でも良い枠を引きたいなというのはありますね。去年の高松宮記念みたいにあまり外枠(13番)過ぎるのは嫌です。

▲CWコースで追われた1週前追い切り

－：例えば、去年のスプリンターズSは2番でしたが、あれは内枠過ぎましたか。

岩：欲を言えば、真ん中から内というのが一番良いんじゃないですか。中山の場合はどうしても小回りで、トリッキーじゃないですか。内枠過ぎると挟まったら終わりだし、真ん中より外よりの方が乗りやすいんです。その点、中京の場合は逆じゃないですか。外過ぎると、全部外々でロスになるだけなので。それが、ものの見事に去年は逆になっちゃったのは運がなかったのかなと感じました。

－：今年はぜひ良い枠を引きたいですね。

岩：そこなんですよね。良い枠さえ引ければ、運を手中にいれているのかなと思うんですけどね。

－：肝心のダノンスマッシュの状態ですが、今朝(3/19)CWコース単走で追い切られました。併せ馬より好調かどうかの判断をし辛いファンがいると思うのですが。

岩：オーシャンSを使っているので、そこまで気負いさせるつもりもないし、中2週というローテーションでベストの状態に持って行きたいので単走になりました。気持ちを落ち着かせた中での追い切りなので、単走というのは妥当じゃないかなと思います。

－：上がってきた三浦ジョッキーと、何か話しましたか。

岩：「聞いていた通り良かった」と、ビックリしていました。この馬の良い所は、速い所に行くと、全くブレないんですよね。普通、左右どっちかに寄るじゃないですか。それが全くなくて、真っ直ぐ走るんですよね。本当にバランスの良い子なので、そういうことを事前に言ったら「本当にそうでした。本当に良いですね」というお褒めの言葉をいただきました。

－：1週前としては安心ですね。

岩：本当に良い調教だったと思いますね。