【高松宮記念】あえて初距離のG1へ!ダイアトニックがココを狙ってきた理由

阪急杯3着から巻き返しを期すダイアトニック

阪急杯3着から巻き返しを期すダイアトニック


【ダイアトニック陣営独占インタビュー・前編】

-:高松宮記念(G1)に出走するダイアトニック(牡5、栗東・安田隆厩舎)ですが、またまたロードカナロアの子です。安田厩舎での評価は、ダノンスマッシュにヒケを取らないぐらい高い馬ですけど、前走を振り返っていただけますか。

岩本龍治調教助手:前走は北村友一ジョッキーとも相談したんですけど「高松宮記念の1200mに向けての乗り方をしたい」ということで、1200に対応するためのスタートだったんですよね。逃げれるほど良いスタートだったじゃないですか。あれだけ前に行って、粘れるというのはすごかったと思うんですよね。普通だったら、溜めて切れるというイメージしかないじゃないですか。あれだけ前に行って、差されはしましたけど勝ちパターンでしたからね。やっぱりあそこまで行けたという点は収穫がありました。

-:降着はありましたけど、初距離の1200というのを考えれば収穫はあったと。

岩:本当に良いと思います。この子は粗削りですけど、追い切りでもすごく動くので、面白い子だと思います。

-:1週前は水曜日(3/18)に追い切られましたが、動きを解説していただけますか。

岩:相変わらず動きますね。普段は全然引っ掛からないで、良い子なんです。本当に乗り手には従順というか、オートマチックなので言うことはない馬ですね。ゴーサインを出したらいくらでも動くし、抑えたら収まるし、という利口な馬なんです。

-:本番は自在性のある所を活かして上位を狙いたいですね。

岩:そこはもう北村友一ジョッキーも分かっていると思うので、出たなりにそういうポジショニングを取っていくと思うんですけどね。

-:先ほど「粗削りだ」という話がありましたがダノンスマッシュとは同じ歳ですね。成長度で比べると、どんな違いがありますか。

岩:成長度ではダイアトニックの方がゆっくりですね。本当にひと夏越したら、もっと良くなると思うんですよね。

-:阪急杯の時でもかなり良くなっている印象がありましたが。

岩:良くなっているんですけど、この子はまだ持っていると思います。本当にポテンシャルは高い子なので、まだ伸びる余地はあると思いますね。

ダイアトニック

-:普段の仕草とかもちょっと幼さがありますか。

岩:幼さより自分を持っている馬だと思います。暴れて怒ったりしたら、普通は怯むじゃないですか。突っかかってきますからね。そういう気の強さが競馬で良い方に出ているのかなと感じですよね。 母系のサンデーサイレンスの血を強く感じる馬です。

-:草食動物なのに闘争心がある感じですか。

岩:この馬は肉食みたいです(笑)。

-:前回が1400mで、(高松宮記念の)1200mが初距離になります。

岩:1200と言ったって、名古屋(中京)の1200は1400と変わらないですからね。だから、この馬には本当に高松宮記念は合っていると思います。

-:マイルよりも1200mが合う可能性もある馬ですか。

岩:マイルだと1400mほど末脚も使えないし、1ハロン長いんでしょうね。最後に伸びているけど、ちょっと止まっているように見えるんですよね。マイルCSがそうであったように、距離は関係あると思うんですよね。

-:スミヨンは「マイルは持つ」と言っていましたけどね。

岩:持たないことはないと思いますけど、切れない感じですよね。1400のG1があったら、面白いのに(笑)。

(後編に続く)