専門紙・勝馬の看板TMとして一時代を築き「美浦の地獄耳」という異名が付く程の聞き屋が
築き上げた人脈を駆使し、五感とツボを刺激する自信の一頭をズバッとお届けする。
美浦で厩舎の大移動
2017/5/11(木)
どうも!美浦の古川です。
「穴ズバッ」読者の中にも、今春は就職や転勤などで引っ越しされた方もいるかも知れないが、美浦トレセンでも厩舎の大移動が行われる。1978年のトレーニングセンター開場から39年間が経ち、厩舎の老朽化が進んできたため、新厩舎が建てられた。栗東ではすでに新厩舎の建設が終了しており、遅ればせながら美浦でも順次建設されるが、まずは12厩舎が今月から順次異動する。
今までの厩舎は壁に向かって馬が一列に並ぶ形の「片廊下式」であったが、新厩舎は「対面式」と呼ばれるものに変更されている。「対面式」は中廊下を挟んで厩舎内で馬同士が向き合うような形となっており、多くの牧場ではこの形式が用いられているという。対面式は他馬の顔が見えるため安心感で馬が落ち着く利点があるらしい。
ただ、対面式に疑問を持つ厩舎関係者もいる。今までの片廊下式の厩舎に入ると「レースが近い」と察する馬もいるらしく、対面式になると馬の気持ちにスイッチが入るか不安に思っているようだ。「馬は繊細な生き物なので、引っ越しや新厩舎での生活でカイ食いや調子が落ちないか心配」と、ある厩舎の厩務員は話している。
週末の「穴ズバッ」で新厩舎に引っ越した馬を取り上げる際は、しっかりと調子を見極めてオススメするのでご心配なく。
プロフィール
古川 幸弘 - Yukihiro Furukawa
昭和41年、競馬専門紙「勝馬」に入社。35年もの間、看板トラックマンとして名を馳せた。かねてから、ラジオ日本競馬実況中継で「オッズが落ちるパドック解説」を幾度となく演出。相馬眼は独創性に溢れており、現役トラックマンの追随を許さない。専門紙を引退した後もブレーンを広げており、美浦トレセンでは地獄耳とさえ謳われる。家族同然の付き合いをしている現役関係者は数知れず、内外ともに認める美浦競馬サークルの顔である。