専門紙・勝馬の看板TMとして一時代を築き「美浦の地獄耳」という異名が付く程の聞き屋が
築き上げた人脈を駆使し、五感とツボを刺激する自信の一頭をズバッとお届けする。
新馬戦に能力十分の素質馬登場!そして安田記念は!?
2019/5/30(木)
どうも!美浦の古川です。
先週のダービーはサートゥルナーリア(牡3、栗東・角居厩舎)がまさかの4着。レース直前にテンションが上がって、スタートでも出遅れ。未完成な部分がここぞの大一番で出てしまったよな。
普通に力を出し切ることも簡単ではないのがダービーなんだと、改めて思い知らされた。
一方、コラムで大駆けムードをお伝えしたニシノデイジー(牡3、美浦・高木登厩舎)は直線アワヤの伸び脚で5着。課題の折り合いもスムーズで、サートゥルナーリアとは僅かアタマ差の大健闘だった。
本来あれくらいは走れて当然の馬なんだが、近走は不完全燃焼が続いていたので少し溜飲が下がる思い。週明けにトレセンで顔を合わせた厩舎スタッフも、今後へ向けて意欲を新たにしていたな。
さて、今週は春のマイル王決定戦・安田記念。世界最強クラスの1頭といっても過言ではない、アーモンドアイ(牝4、美浦・国枝厩舎)が大注目。
帰厩後は、海外遠征明けとは思えぬバツグンの動きを連発。個人的に死角らしい死角はなく、相手探しに専念すればいいと確信しているんだが、府中のマイルでどんな強い競馬をしてくれるか楽しみだ。
それと、ダービーが終わると間髪入れずに来年のダービーに向けた戦いが始まる。2歳の新馬戦も今週からスタートする。
藤沢和雄厩舎のアブソルティスモ(牡2、美浦・藤沢和厩舎)やモーベット(牝2、美浦・藤沢和厩舎)が話題になっているが、土曜東京5R(芝1400m)を使うスタインウェイ(牡2、美浦・古賀慎厩舎)も「スピードがあって能力十分」と陣営が高評価。幸先良く初陣を飾れるか。
さらに、今週からクラスの再編で3歳馬が古馬と激突。「1勝級、2勝級」なんていう呼び方には慣れないんだが、降級制度がなくなって馬券的な狙い目は増えそうな雰囲気。詳細は週末の「厳選馬」でお伝えするので、お見逃しのないように。
プロフィール
古川 幸弘 - Yukihiro Furukawa
昭和41年、競馬専門紙「勝馬」に入社。35年もの間、看板トラックマンとして名を馳せた。かねてから、ラジオ日本競馬実況中継で「オッズが落ちるパドック解説」を幾度となく演出。相馬眼は独創性に溢れており、現役トラックマンの追随を許さない。専門紙を引退した後もブレーンを広げており、美浦トレセンでは地獄耳とさえ謳われる。家族同然の付き合いをしている現役関係者は数知れず、内外ともに認める美浦競馬サークルの顔である。