過去10年攻略データ

1968年に創設されたオープン競走の「新潟3歳ステークス」が1981年に重賞へと格上げ。距離は1200mの時代が長かったが、2002年に現在の外回りのマイル戦へ変更。素質馬のデビューが早まったこともあり、翌年のクラシックを占う一戦としても注目されるようになった。また、東のローカル開催だが、栗東からの輸送が比較的楽ということもあって、関西馬の活躍が目立つ。

まずは新馬戦を勝ち上がった馬!

[前走レース]過去10年のうち、7頭が新馬戦からの連勝。新馬戦がスタートして3カ月近くが経ち、世代最初の重賞である函館2歳Sと比べて新馬戦、未勝利戦以外のレースから参戦した馬も増えている。連対馬は全てキャリア2戦以下で、13年3着のピークトラムのみがキャリア3戦での馬券絡み。ちなみに前走の未勝利戦をレコード勝ちして挑んでいた。

年齢別成績 前走着順別成績
年齢 着別度数 前走着順 着別度数
1番人気4-2-0-4前走1着9-9-9-110
2番人気0-1-3-6前走2着1-0-0-7
3番人気4-0-0-6前走3着0-1-0-4
4番人気1-1-0-8前走4着0-0-0-6
5番人気0-1-1-8前走5着0-0-1-3
6~9番人気1-1-6-32前走6~9着0-0-0-5
10番人気~0-4-0-72前走10着~0-0-0-1

過去10年注目データ

[前走着順]勝ち馬は9頭が前走からの連勝で、残る1頭もダリア賞2着馬。前走で掲示板を外した馬の巻き返しは皆無で、15年に函館2歳S5着から3着に入ったマコトルーメンが前走で馬券圏内を外した唯一の馬券絡み。基本は勝ってここへ挑む馬を選びたい。

[枠順]枠番別では8枠が3勝、5枠と6枠が2勝ずつで、7枠は勝ち馬こそ出ていないが、2着が4回と外枠勢の連対が目を引く。内めの枠では1枠、2枠がそれぞれ2度の3着があって、複勝率は悪くない。
馬番別では「6」「10」「16」が2勝。1度も馬券絡みがないは「5」で、「14」「18」は連対がない。

[脚質]開催後半、さらに直線の長い新潟の外回りが舞台とあって、差し馬が多く台頭。4角先頭で連対したのは17年2着のコーディエライトのみ。ただし、近年は好位勢も踏ん張っていて、以前のように直線で一気に脚を伸ばしてきた馬と大勢がガラッと変わるシーンは少なくなってきた。先行、差しどちらにもいえるのだが、直線で速い脚を使えるのが勝利の近道で、前走上がり上位の馬は注意しておきたい。

1番人気と3番人気が4勝!

過去10年、1番人気と3番人気がともに4勝。勝ち馬の9頭は4番人気以内に収まっており、函館2歳S同様、レースや調教で見せる完成度の高さ=人気に反映しているといえるかもしれない。ただし、2~3着馬は伏兵も飛び込んでいて、2ケタ人気の2着が4回。3頭が前走勝ち馬で、残る1頭はダリア賞3着で、前走好走馬は人気がなくても要チェックだ。

プラスαデータ

関西馬が3連勝中!

過去10年、勝ち馬は東西互角で5頭ずつ。2着は関東馬8回、3着は関東馬7回と着別度数だけを見ると東優勢にも思えるが、出走機会は関西馬の方が50回近く少なく、近3年は関西馬が3連勝。風はやや西に傾きつつある。
ジョッキーの方も同じような数字で、1~3着は美浦所属の方が上回っているが、騎乗機会が1/4以下で、アベレージは栗東所属のジョッキーが大きく上回っている。

[キャリア]前走レース別で記載のとおり、ほとんどが新馬勝ち、もしくは2戦目に未勝利を卒業しての参戦。新馬勝ちの馬は一目置かなければならないが、アベレージからは2戦目の馬と大きく変わらない。2戦目で未勝利を勝った馬も警戒は必要だ。

[乗り替わり]過去10年、乗り替わりのコンビが7勝。ジョッキーの乗り替わりは同じコンビとほぼ同数で、勝ち馬だけをみると、乗り替わりのコンビが優勢だが、連対率、複勝率はほぼ互角。乗り替わりは気にしなくていい。

[当該コースの騎手成績]2014年以降、新潟芝1600mの2歳戦で最も多くの勝鞍を挙げているのは、戸崎騎手の7勝。続いて柴田善騎手が6勝、田辺、M.デムーロ騎手が5勝、柴田大、石橋脩騎手が4勝、北村宏、蛯名、福永騎手が3勝と続く。この中でM.デムーロ騎手は騎乗機会が少ないとはいえ、勝率31.3%、連対率50%、複勝率68.8%のハイアベレージを叩き出し、単複ともに回収率が100%を超えている。

[馬体重]勝ち馬の最高体重は12年ザラストロの480キロで、まだまだ成長途上である2歳馬のレースらしくコンパクトな馬が活躍している。ただし、440キロを切るとアベレージがダウン。ある程度の馬格は欲しい。

[種牡馬]過去10年、複数の勝ち馬を送り出している種牡馬はゼロ。複数回馬券絡みがあるのはダイワメジャー、ディープインパクト、フジキセキの3頭。ディープインパクトは出走5頭、フジキセキは出走4頭で1~3着馬を1頭ずつ輩出している。マイル戦ではあるが、上位馬を送り込んでいる種牡馬はややスピードタイプが多い。

データの決断

まだまだ未知の部分が多い2歳戦。ここでは今回と同じ舞台で、いかにもこのレースと合う勝ちっぷりを見せたウーマンズハートを取り上げたい。スプリント色の濃い母系だが、父はハーツクライ、初戦でマイルをこなしているのは大きな強み。データからも減点らしい減点はなく、まずはここから桜花賞路線へ名乗りを上げる。