過去10年攻略データ

1953年に神戸盃としてスタートし、1972年より現在の名称へ。2000年以降は京都新聞杯が春に移行したため、関西では唯一の菊花賞トライアルとなり、負担重量は2003年より馬齢へ。また、阪神競馬場の改修によって、2007年から芝2400mに変更されている。過去の勝ち馬を見ても時代を彩った名馬が多く連ねており、ここ10年でも菊花賞馬を4頭輩出。そんな伝統の一戦をデータから占ってみる。

人気薄のラジオNIKKEI賞組に要注意!

[前走レース]ダービーのあと休養に入り、ここで秋初戦を迎えた馬が8勝。春にクラシックを戦い、その中でも世代の頂点を決める日本ダービーに駒を進めた馬を中心に据えるのが基本パターンといえるだろう。相手候補になるのはラジオNIKKEI賞組と夏のローカルで条件戦を戦ってきた馬になるのだが、ラジオNIKKEI賞組は4頭が馬券に絡んで、3頭が人気薄。条件戦を戦ってきた馬も重賞、オープンに出走歴のある馬の方が好走している傾向が強い。

年齢別成績 前走着順別成績
年齢 着別度数 前走着順 着別度数
1番人気6-2-0-2前走1着5-4-3-36
2番人気2-2-2-4前走2着3-2-2-11
3番人気1-2-2-5前走3着0-0-0-8
4番人気0-0-1-9前走4着1-2-0-6
5番人気0-0-2-8前走5着1-0-1-2
6~9番人気1-4-3-32前走6~9着0-1-2-19
10番人気~0-0-0-50前走10着~0-1-2-27

過去10年注目データ

[前走着順]クラシックに出走した馬、しかも上位に入った馬が秋初戦に選択する傾向が強いことから、過去10年の勝ち馬は全て前走5着以内。12年の勝ち馬ゴールドシップもダービー5着から巻き返してその後の連勝に繋げていった。
前走2ケタ着順から馬券圏内に入った馬は3頭。いずれも前走がダービーで、重賞連対の実績を持っていた。

[枠順]枠番別では3枠と5枠が3勝、8枠が2勝。1枠は連対馬が1頭も出ていない。
3着までに優先出走権が得られるトライアルレースながら18頭フルゲートになったのはわずか1回。8枠の2勝はどちらも15頭立ての「14」番だった。過去10年で馬券絡みがないのは「16」~「18」の3つで、「16」は2回、「17」「18」はともに1回と出走自体が少なく、ほぼ満遍なく好走馬が出ている。馬番は気にしなくていいだろう。

[脚質]脚質は様々なポジションから好走馬が出ているが、4角先頭での連絡みは15年の勝ち馬リアファルと09年2着のリーチザクラウン。ともに3番人気で上位人気に推されていた。近年は4角10番手以下からの差しも度々上位に食い込んでいて、人気薄もチラホラ。勝ち切るとなると難しいが、穴党は追い込み馬のヒモ付けをチェックしておきたい。

無理な穴狙いは禁物…

1番人気は(6-2-0-2)。馬券圏内を外した2頭は09年アンライバルド、18年エポカドーロは偶然にも皐月賞馬。勝ち馬は9頭が3番人気以内。09年に7番人気で勝ったイコピコはオープン特別を勝ち、ラジオNIKKEI賞、プリンシパルSで4着と世代上位の実績があった。

プラスαデータ

西の人馬が圧倒的に優位!

実質、関西馬のレースで、関東馬は過去10年で出走がわずか6頭。唯一の馬券絡みは17年に勝ったダービー馬レイデオロで、その他は関西馬の分厚い壁に敗れている。
ジョッキーの方は美浦所属も健闘しているが、馬券に絡んだワンアンドオンリー、ゴールドシップ、エイシンフラッシュは全てクラシックホース。

[キャリア]キャリア面では5~7戦が優秀で、中でも7戦の馬は3勝、2着5回、3着1回。出走頭数が最も多いのだが、それでいてアベレージも高い。5戦の馬は13頭と少ないながら(2-1-3-7)と上々のアベレージ。10戦以上は大きくマイナスで、過去10年で馬券圏内に入った馬はいない。

[乗り替わり]クラシック最終関門・菊花賞に直結する一戦。昨年は乗り替わりのコンビがワン・ツーを決めたが、基本的に乗り替わりはマイナスで、アベレージは大きく下がる。

[当該コースの騎手成績]2014年以降、阪神芝2400mで最も多く勝鞍を挙げているのは、M.デムーロ、C.ルメール騎手の9勝だが、M.デムーロ騎手は2着が11回と取りこぼしも見られる。3位は7勝の福永騎手だが、こちらも2着が11回と先行。以下、川田、浜中騎手が6勝、松山、幸、松若騎手が4勝、和田竜、藤岡佑、武豊、松田、北村宏が3勝。このレースに騎乗予定はないが、北村宏騎手は騎乗した3回いずれも勝利を挙げている。

[馬体重]勝ち馬の最少馬体重は11年オルフェーヴル、18年ワグネリアンのダービー馬で460キロ。どちらも2ケタの馬体増で、ひと夏を越した成長をレースでも見せ付けた。過去10年の傾向からは460キロ以上あれば、馬体重はさほど気にしなくてもいい。

[種牡馬]過去10年でディープインパクト、キングカメハメハ、ステイゴールド産駒が2勝ずつ。3頭以外で複数の馬券絡みがあるのはハーツクライ、マンハッタンカフェ、ゼンノロブロイ、スペシャルウィークとスタミナ豊富な種牡馬がズラリと並ぶ。スタミナももちろん重要だが、複数の好走馬を出している馬は確かな決め手を持ったタイプが多い。

データの決断

データから狙ってみたいのはダービー3着のヴェロックス。過去10年、前走3着馬が1度も馬券に絡んでいないことだけが引っかかるのだが、それ以外のファクターは皐月賞馬サートゥルナーリアより好データが揃う。サートゥルナーリアが一本被りの人気になるようなら、こちらのアタマで狙い撃ちするのも面白い。