過去10年攻略データ

前身は2014年に「いちょうステークス」の名称で新設された重賞で、2015年に開催回次を引き継がず、現在の名称で改めて「第1回」としてスタート。翌年からG3に格付けされた。重賞に格上げ後もクラリティスカイ、ダノンプレミアムと2頭のG1ホースを輩出しているが、前身のオープン特別時代にもエアグルーヴ、メジロドーベル、イスラボニータといった活躍馬が出ていて、東の出世レースとして知られている。なお、サウジアラビアロイヤルカップという名称はダートのオープン特別として行われたり、1999年には東京ハイジャンプ、2007年から2014年まで富士Sの名称に冠して施行されていたこともある。

キャリアよりも…

[前走レース]過去4年のうち、新馬戦からの連勝が2頭。未勝利戦からの連勝が2頭。勝ち馬はいずれも前走を勝って連勝しており、2着馬3頭が前走新馬勝ち。キャリアより素質が重要だ。

年齢別成績 前走着順別成績
年齢 着別度数 前走着順 着別度数
1番人気1-2-1-0前走1着4-4-4-18
2番人気1-1-1-1前走2着0-0-0-2
3番人気1-0-0-3前走3着0-0-0-5
4番人気1-0-1-2前走4着0-0-0-1
5番人気0-0-0-4前走5着0-0-0-3
6~9番人気0-1-1-13前走6~9着0-0-0-3
10番人気~0-0-0-12前走10着~0-0-0-3

過去10年注目データ

[前走着順]馬券圏内となる1~3馬はいずれも前走を勝って馬券絡みを果たしている。ダノンプレミアム、グランアレグリア、ステルヴィオといったタイトルホースが出ている一方、勝ち馬以外の総合的なメンバーレベルは決して高いとはいえず、この時点で将来性溢れる走りを見せている馬を選び抜きたい。

[枠順]まだ4年と浅い歴史ながら全ての枠番から馬券絡みの馬が出ている。ただし、18年が8頭、16年が9頭の少頭数で、確たる傾向を探るのは難しく、馬番別では少頭数の年もあってか、若い馬番の好走が多く、「6」は2勝を挙げている。

[脚質]底力が試される東京のマイルコースとあって、先行力よりも長くいい脚を使えるタイプが上位を賑わせている。前走で上がり最速をマークした馬は(3.3.3.14)と上位を席巻しており、マークが必要だ。

前走の勝ちっぷりに注目!

過去4年、1番人気は(1.2.1.0)で複勝率100%。勝ち馬は1~4番人気がそれぞれ1頭ずつ勝っている。下位人気は18年2着のドゴールが7番人気、17年3着カーボナードがいるが、どちらも前走が2着馬を0.4秒離して勝っていた。前走の勝ちっぷりには要注目。

プラスαデータ

西のジョッキーは色気十分!

過去4年、関東馬が3勝、関西馬が1勝で地元の意地を見せている格好だが、出走頭数がおよそ2倍あって、アベレージはほぼ互角。ジョッキーの所属別を見ると、栗東所属ジョッキーの方が優勢で、ここへ乗りに来る西のジョッキーは色気十分と見ていいだろう。

[キャリア]勝ち馬は3頭がキャリア2戦以内で、2~3着馬は全てキャリア2戦以内。15年の勝ち馬ブレイブスマッシュはキャリア4戦だったが、デビューから3戦連続2着のあと、前走の未勝利戦を勝って、このレースで連勝を果たした。アベレージから新馬勝ちは大きなアドバンテージといえる。

[乗り替わり]勝ち馬はいずれも前走と同じコンビ。2回ある乗り替わりの馬券絡みはともに2番人気で、それだけの支持がないと乗り替わりはマイナスとなる。

[当該コースの騎手成績]2014年以降、東京芝1600mの2歳戦で最も多くの勝鞍を挙げているのは、C.ルメール騎手と戸崎騎手の16勝。以下、横山典騎手10勝、北村宏、蛯名騎手7勝、内田博、三浦騎手6勝、大野、M.デムーロ、福永騎手5勝と続く。回収率は高くないが、東京コースでは総じてハイアベレージをマークしているC.ルメール騎手の強さが目立つ。

[馬体重]まだまだ成長途上である若駒の一戦。440キロを割り込む軽量級はやや苦戦しているが、馬格はあまり気にする必要はないだろう。

[種牡馬]過去4年、ディープインパクト産駒が4頭の出走で(2.1.0.1)。唯一の着外も5番人気で勝ち馬とコンマ1秒差の4着と抜群の好相性を示している。また、ルーラーシップが(0.1.1.1)、ダイワメジャーが(0.0.2.2)と短い歴史、少ない出走回数で複数の複勝圏突入を果たしており、これらの産駒も要注意だろう。

データの決断

過去4年の勝ち馬はいずれも前走からの連勝。今年は17年にダノンプレミアムでこのレースを制している中内田充正厩舎のクラヴァシュドールにスポットを当てたい。センス溢れる走りでデビュー勝ちを決め、前走と同じコンビで挑めそうなのも好材料。ここからクラシック戦線での活躍を期待したい。