毎週の注目重賞をテーマに競馬ラボ研究員がデータを精査。競馬ビギナーにも分かりやすく レースのポイントを教えます!あなたが選ぶ本命馬はこのデータをかいくぐれるか?
【京成杯】中山好走馬に要注目!
2018/1/8(月)
1961年に4歳(現3歳)馬限定の重賞として創設。中山競馬場の芝1600m(外回り)でスタートしたが、いくつかの変遷を経て1999年から現在の条件に定着。勝ち馬には古くはテスコガビー、クライムカイザー、近年では2010年のダービー馬エイシンフラッシュといったクラシックホースが名前を連ねている。皐月賞と同じ舞台で行われる一戦をデータで占いたい。
コース経験を要チェック
[前走レース]まず目が行くのは暮れの阪神で行われるエリカ賞組。古くから多くの素質馬がステップとしてきたレースだが、昨年はレースが組まれていなかった。その他ではホープフルS、葉牡丹賞と中山の2000m戦をステップにしている馬が好走。朝日杯FSから連対を果たした2頭はともに阪神へ移設する前で、コース経験はチェックしておきたい。
過去10年注目データ
[前走着順]前走から連勝を果たした馬は過去10年で6頭。勝ち馬の8頭は前走3着以内で、前走で掲示板を外した馬で馬券圏内に巻き返したのは08年2着ベンチャーナインと14年1着プレイアンドリアルのわずか2頭。前走で大敗を喫している馬は大きく割引。
[枠順]枠番別では5枠が3勝、6枠と8枠がそれぞれ2勝で、8枠は2着も3回あって外枠有利の傾向。ただし、馬券絡みは7枠を除くと複勝率に極端な差はない。
馬番別で馬券絡みがないのは「9」「14」の2つ。頭数が揃わない年もあり、過度に気にする必要はなさそうだ。
[脚質]過去10年、4角先頭で押し切った馬はいないが、先行から追い込みまで好走馬の脚質はバラエティに富んでいる。穴は後方からの馬が多いが、それまで先行していたケースも多々あって、展開は読み辛い。厳冬期の中山で行われるレースでもあり、切れる差しというより、長くいい脚を使うタイプを見つけたい。
7番人気が激走!?
1番人気は(3-3-1-3)とマズマズの数字で、2番人気も3勝。勝ち馬の8頭は5番人気以内に収まっているのだが、2~3着は下位人気の馬も度々飛び込んでヒモ荒れの傾向を示している。
6番人気以下で馬券絡みを果たした馬のうち、4頭が7番人気。1勝馬も単勝オッズ20倍前後までなら侮れない存在となっている。
人気順別成績 | ||||
人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1番人気 | 3-3-1-3 | 30.0% | 60.0% | 70.0% |
2番人気 | 3-0-2-5 | 30.0% | 30.0% | 50.0% |
3番人気 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
4番人気 | 0-0-2-8 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
5番人気 | 2-2-0-6 | 20.0% | 40.0% | 40.0% |
6~9番人気 | 1-3-3-33 | 2.5% | 10.0% | 17.5% |
10番人気~ | 0-1-1-57 | 0.0% | 1.7% | 3.4% |
西の遠征ジョッキーを見逃すな!
過去10年、関東馬5勝、関西馬4勝、地方馬1勝。着別度数では関東馬が地元の利で少しリードしているが、出走頭数も多く、勝率、連対率、複勝率はいずれも関西馬がリードしている。
騎手の所属別でも騎乗機会に勝る美浦所属のジョッキーが着別度数では大きく上回っているが、栗東所属のジョッキーは14回の騎乗機会で(2-2-1-9)と5度の馬券絡み。遠征陣には注意を払いたい。
[キャリア]キャリア数では3戦の馬が5勝、4戦の馬が4勝。2着もそれぞれ4回ずつあって、まずキャリア3~4戦の馬は要チェック。キャリア5戦を超える馬で複勝圏に入った6頭のうち4頭がオープンで3着以内の実績があった。
[乗り替わり]乗り替わりが多いレースだが、勝率は前走と同じコンビの方が高い。2~3着は乗り替わったコンビの方が多く、連対率、複勝率はほぼ互角の数字を示している。
[当該コースの騎手成績]2013年以降、中山2000mで最も多く勝鞍を挙げているのは、戸崎騎手の23勝。田辺騎手が19勝、内田博騎手が16勝、蛯名騎手が15勝と美浦所属のジョッキーが上位に名を連ねている。ちなみにこの集計にはカウントされていないが、戸崎騎手は6日に3鞍あった芝2000m戦で中山金杯を含む2勝。コース相性の良さを示した。
[馬体重]冬場の中山は大型馬の活躍が多いイメージもあるが、このレースは440~459キロの比較的コンパクトな馬が3勝。それ以下は好走馬がいないが、よほどの軽量でなければ、馬体重は気にしなくていい。
[種牡馬]皮肉にも産駒が秋に大ブレイクした昨年は3頭が出走していずれも着外となったが、その前2年はハービンジャー産駒が勝利。過去10年で唯一2勝を挙げている。冬の中山で切っても切り離せないステイゴールド産駒は8頭が出走して(1-1-2-4)と複勝率5割。勝ち馬は出ていないが、キングカメハメハ産駒も(0-2-2-5)と度々好走している。また、バゴ産駒は2頭が出走して15年2着ブラックバゴ、昨年の勝ち馬コマノインパルスを送り出して好相性を示している。
キャリアやローテーションなど、多くのファクターで過去の好走馬とマッチするジェネラーレウーノ(牡3、美浦・矢野英厩舎)を中心に取り上げたい。逃げて2連勝も初戦は差して3着と控える競馬も可能。先の3日間開催では戸崎騎手に隠れる形になったが、騎乗予定の田辺騎手も5勝の固め勝ちで、複勝率では戸崎騎手を上回った。鞍上のコース相性の良さもプッシュできる材料だ。