過去10年攻略データ

1961年に4歳(現3歳)馬限定の重賞として創設。中山競馬場の芝1600m(外回り)でスタートしたが、いくつかの変遷を経て1999年から現在の条件に定着。勝ち馬には古くはテスコガビー、クライムカイザー、近年では2010年のダービー馬エイシンフラッシュといったクラシックホースが名前を連ねている。皐月賞と同じ舞台で行われる一戦をデータで占いたい。

コース経験を要チェック

[前走レース]まず目が行くのは暮れの阪神で行われるエリカ賞組。古くから多くの素質馬がステップとしてきたレースだが、昨年はレースが組まれていなかった。その他ではホープフルS、葉牡丹賞と中山の2000m戦をステップにしている馬が好走。朝日杯FSから連対を果たした2頭はともに阪神へ移設する前で、コース経験はチェックしておきたい。

前走レース別成績
レース名 成績 勝率 連対率 複勝率
エリカ賞3-0-1-437.5%37.5%50.0%
ホープフルS2-0-2-1411.1%11.1%22.2%
未勝利1-2-1-233.7%11.1%14.8%
葉牡丹賞1-1-1-220.0%40.0%60.0%
朝日杯FS1-1-0-711.1%22.2%22.2%
百日草特別1-0-0-150.0%50.0%50.0%
萩S1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
東スポ杯2歳S0-2-1-30.0%33.3%50.0%
ラジオN杯2歳S0-2-0-90.0%18.2%18.2%
ホープフルS(G2)0-1-1-90.0%9.1%18.2%
京都2歳S0-1-0-10.0%50.0%50.0%
新馬0-0-1-150.0%0.0%6.3%
寒竹賞0-0-1-60.0%0.0%14.3%
ディクタット賞0-0-1-00.0%0.0%100.0%

前走着順別成績
前走着順 着別度数
前走1着6-4-6-52
前走2着1-1-2-5
前走3着1-1-1-10
前走4着0-1-0-8
前走5着1-2-1-8
前走6~9着1-1-0-23
前走10着~0-0-0-13

過去10年注目データ

[前走着順]前走から連勝を果たした馬は過去10年で6頭。勝ち馬の8頭は前走3着以内で、前走で掲示板を外した馬で馬券圏内に巻き返したのは08年2着ベンチャーナインと14年1着プレイアンドリアルのわずか2頭。前走で大敗を喫している馬は大きく割引。

[枠順]枠番別では5枠が3勝、6枠と8枠がそれぞれ2勝で、8枠は2着も3回あって外枠有利の傾向。ただし、馬券絡みは7枠を除くと複勝率に極端な差はない。
馬番別で馬券絡みがないのは「9」「14」の2つ。頭数が揃わない年もあり、過度に気にする必要はなさそうだ。

[脚質]過去10年、4角先頭で押し切った馬はいないが、先行から追い込みまで好走馬の脚質はバラエティに富んでいる。穴は後方からの馬が多いが、それまで先行していたケースも多々あって、展開は読み辛い。厳冬期の中山で行われるレースでもあり、切れる差しというより、長くいい脚を使うタイプを見つけたい。

7番人気が激走!?

1番人気は(3-3-1-3)とマズマズの数字で、2番人気も3勝。勝ち馬の8頭は5番人気以内に収まっているのだが、2~3着は下位人気の馬も度々飛び込んでヒモ荒れの傾向を示している。
6番人気以下で馬券絡みを果たした馬のうち、4頭が7番人気。1勝馬も単勝オッズ20倍前後までなら侮れない存在となっている。

人気順別成績
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気3-3-1-330.0%60.0%70.0%
2番人気3-0-2-530.0%30.0%50.0%
3番人気1-1-1-710.0%20.0%30.0%
4番人気0-0-2-80.0%0.0%20.0%
5番人気2-2-0-620.0%40.0%40.0%
6~9番人気1-3-3-332.5%10.0%17.5%
10番人気~0-1-1-570.0%1.7%3.4%

プラスαデータ

西の遠征ジョッキーを見逃すな!

過去10年、関東馬5勝、関西馬4勝、地方馬1勝。着別度数では関東馬が地元の利で少しリードしているが、出走頭数も多く、勝率、連対率、複勝率はいずれも関西馬がリードしている。
騎手の所属別でも騎乗機会に勝る美浦所属のジョッキーが着別度数では大きく上回っているが、栗東所属のジョッキーは14回の騎乗機会で(2-2-1-9)と5度の馬券絡み。遠征陣には注意を払いたい。

[キャリア]キャリア数では3戦の馬が5勝、4戦の馬が4勝。2着もそれぞれ4回ずつあって、まずキャリア3~4戦の馬は要チェック。キャリア5戦を超える馬で複勝圏に入った6頭のうち4頭がオープンで3着以内の実績があった。

[乗り替わり]乗り替わりが多いレースだが、勝率は前走と同じコンビの方が高い。2~3着は乗り替わったコンビの方が多く、連対率、複勝率はほぼ互角の数字を示している。

[当該コースの騎手成績]2013年以降、中山2000mで最も多く勝鞍を挙げているのは、戸崎騎手の23勝。田辺騎手が19勝、内田博騎手が16勝、蛯名騎手が15勝と美浦所属のジョッキーが上位に名を連ねている。ちなみにこの集計にはカウントされていないが、戸崎騎手は6日に3鞍あった芝2000m戦で中山金杯を含む2勝。コース相性の良さを示した。

[馬体重]冬場の中山は大型馬の活躍が多いイメージもあるが、このレースは440~459キロの比較的コンパクトな馬が3勝。それ以下は好走馬がいないが、よほどの軽量でなければ、馬体重は気にしなくていい。

[種牡馬]皮肉にも産駒が秋に大ブレイクした昨年は3頭が出走していずれも着外となったが、その前2年はハービンジャー産駒が勝利。過去10年で唯一2勝を挙げている。冬の中山で切っても切り離せないステイゴールド産駒は8頭が出走して(1-1-2-4)と複勝率5割。勝ち馬は出ていないが、キングカメハメハ産駒も(0-2-2-5)と度々好走している。また、バゴ産駒は2頭が出走して15年2着ブラックバゴ、昨年の勝ち馬コマノインパルスを送り出して好相性を示している。

データの決断

キャリアやローテーションなど、多くのファクターで過去の好走馬とマッチするジェネラーレウーノ(牡3、美浦・矢野英厩舎)を中心に取り上げたい。逃げて2連勝も初戦は差して3着と控える競馬も可能。先の3日間開催では戸崎騎手に隠れる形になったが、騎乗予定の田辺騎手も5勝の固め勝ちで、複勝率では戸崎騎手を上回った。鞍上のコース相性の良さもプッシュできる材料だ。