毎週の注目重賞をテーマに競馬ラボ研究員がデータを精査。競馬ビギナーにも分かりやすく レースのポイントを教えます!あなたが選ぶ本命馬はこのデータをかいくぐれるか?
【毎日王冠】&【京都大賞典】をデータで解く!
2017/10/1(日)
毎日王冠
京都大賞典
1950年に創設。創設当初は2500mで行われていたが、1959年から2300mに、1962年から2000mに変更され、1984年より秋の天皇賞が2000mに短縮されたことに伴い現在の1800mに変更されている。勝ち馬には時代を彩った名馬が並び、オグリキャップとイナリワンが死闘を演じた1989年やサイレンススズカがエルコンドルパサー、グラスワンダーをまるで問題にしなかった1998年は今なお名勝負として語り継がれている。秋の天皇賞、マイルCSを占う重要な一戦をデータから占いたい。
意外にもエプソムC組が3勝!
[前走レース]ハッキリと言えるのは、夏場使い込んできた馬よりも、夏場を休養に充てた馬が圧倒的に強いということ。意外にもこのレースと同じ東京芝1800mのエプソムCから休み明けで臨む馬が3勝。ここ2年はエイシンヒカリ、ルージュバックが連勝していて、勝った3頭は全てエプソムCからの連勝。
3歳馬がダービー、NHKマイルCのあと、ここから始動というパターンは要注意。今年はオークス馬ソウルスターリングが秋初戦を迎えるが、過去10年でオークスからの参戦した馬はいない。
過去10年注目データ
[前走着順]前走から連勝を果たした馬は5頭。うち3頭はエプソムCからの連勝。アベレージからも前走勝っているというのは大きなアドバンテージになる。一方でやや不振なのは前走2着で、過去10年勝ち馬はゼロ。勝つとなると少しハードルは高くなるが、前走6着以下から馬券圏内に入った馬が10頭いて、度々波乱を演出している。
[枠順]勝ち馬が出ていない枠は3枠のみ。勝ち馬こそいないが2着馬1頭、3着馬2頭出ていて、複勝率という括りで見ると7枠、8枠のアベレージがやや落ちる。
馬番別では、馬券絡みナシが「9」「11」「12」と「14」から「16」。少頭数になる年も多く、中枠のアベレージが高くなっている。
[脚質]4角先頭から逃げ切ったのは15年のエイシンヒカリ1頭だが、2着が3頭、3着が1頭と逃げ馬が健闘。開幕週という事もあるのか、比較的前のポジションにいた馬が好走している。
昨年は後方に待機した馬が上位を独占したが、速い上がりが求められるレースで、脚質を問わず瞬発力のある馬はマークしておきたい。
イメージほど堅くない!
1番人気は(4-2-1-3)で、信頼度はマズマズ。2~3番人気は不振で波乱も多い。伝統のG2というイメージほど堅くなく、8番人気が2勝。もちろん出走馬のレベルにもよるが、穴党も思い切って一発を狙っていける。
人気順別成績 | ||||
人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1番人気 | 4-2-1-3 | 40.0% | 60.0% | 70.0% |
2番人気 | 1-1-0-8 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
3番人気 | 0-1-0-9 | 0.0% | 10.0% | 10.0% |
4番人気 | 2-1-0-7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
5番人気 | 0-1-3-6 | 0.0% | 10.0% | 40.0% |
6~9番人気 | 3-2-3-32 | 7.5% | 12.5% | 20.0% |
10番人気~ | 0-2-3-34 | 0.0% | 5.1% | 12.8% |
関東馬&栗東所属のジョッキーが狙い目
過去10年、関西馬が6勝、関東馬が4勝。連対率は2着が8回ある関西馬が高くなっているが、勝率、複勝率は少し関西馬に分がある程度。近年はほぼ互角と見ていい。
ジョッキーの方は栗東所属が7勝を挙げ、騎乗回数が少ない分、アベレージは大きくリード。関東馬&栗東所属のジョッキーで好走のパターンも多い。
[キャリア]3歳馬の活躍もあって、浅いキャリアのアベレージが高い。実に過去10年のうち5頭がキャリア10戦以内で勝利している。ここ2年はエイシンヒカリが8戦、ルージュバックが10戦のキャリアで勝利。近年はフレッシュな馬が活躍している。
とはいえ、歴戦の猛者も健在を示しており、出走頭数が多い分、アベレージは目立たなくなっているが、4頭はキャリア20戦以上。09年のカンパニーは32戦のキャリアで勝っている。
[乗り替わり]過去10年、乗り替わりとなった馬が5勝、2着8回。秋のG1路線を占う一戦で、ここから新コンビという馬も多いが、かつて騎乗したことがあるジョッキーで好走というパターンもある。乗り替わりはあまり気にしなくて良さそうだ。
[当該コースの騎手成績]2012年以降、この東京芝1800mで最も多くの勝鞍を挙げているのは31勝の北村宏騎手。2位は戸崎騎手の28勝。以下、蛯名、横山典騎手の22勝、内田博騎手の17勝と続き、関西では福永騎手が13勝、C.ルメール騎手が12勝、武豊騎手が9勝を挙げている。武豊騎手は9勝のうち重賞で4勝。毎日王冠では14年エアソミュール、15年エイシンヒカリで連覇を達成している。
[馬体重]勝ち馬の最高体重は10年アリゼオの520キロ。最低体重は昨年のルージュバックで454キロ。どちらかといえば、やや大柄な馬が活躍している傾向にあるが、20キロ刻みで着別度数を見ていくと、複勝率のアベレージはほぼ均等。馬格は気にしなくて良さそうだ。
[種牡馬]過去10年で複数の勝ち馬を出している種牡馬は、チョウサン、ダークシャドウを送り出したダンスインザダーク1頭のみ。ディープインパクトは15年にエイシンヒカリで勝ち、2着馬2頭、3着馬3頭を送り込んでいるが、出走頭数も多く、アベレージは高くない。エイシンヒカリが勝った15年は出走13頭のうち、実に10頭がディープインパクト産駒だった。
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