過去10年攻略データ

1984年のグレード制導入とともに『フェブラリーハンデキャップ』の名で創設。G3のハンデ戦でスタートし、94年にG2へ昇格、負担重量が別定となり、97年にダートの重賞としては初めてのG1に昇格。ダート競馬の成熟とともにグレードアップして、今やJRAのG1開幕戦としてすっかり定着している。チャンピオンズCを制したルヴァンスレーヴの名前がないのは寂しいが、ダート界の新星インティ、昨年の覇者ノンコノユメ、東京大賞典の覇者オメガパフューム、更にG1初騎乗となる藤田菜七子騎手など、話題性たっぷりの一戦をデータで紐解きたい。

主要ローテはハッキリ!

[前走レース]主要ローテーションは、勝てば優先出走権が得られる根岸Sと東海S、直前の交流G1川崎記念、そして年末の大一番・東京大賞典。チャンピオンズC(旧JCダート)からの直行組も好成績を残していて、これ以外のローテーションで好走した馬は、14年の勝ち馬コパノリッキー(フェアウェルS)、09年2着カジノドライヴ(アレキサンドライトS)のわずか2例しかない。

前走レース別成績
レース名 成績 勝率 連対率 複勝率
根岸S3-2-1-515.3%8.8%10.5%
東海S2-1-1-1014.3%21.4%28.6%
ジャパンCダート2-0-1-428.6%28.6%42.9%
川崎記念1-3-2-106.3%25.0%37.5%
チャンピオンズC1-2-1-216.7%50.0%66.7%
フェアウェルS1-0-0-0100.0%100.0%100.0%
東京大賞典0-1-4-100.0%6.7%33.3%
アレキサンドライトS0-1-0-00.0%100.0%100.0%

年齢別成績 前走着順別成績
年齢 着別度数 前走着順 着別度数
4歳4-3-1-25前走1着6-5-5-23
5歳4-3-4-19前走2着0-2-2-19
6歳2-1-2-32前走3着2-2-1-12
7歳0-2-2-32前走4着0-0-0-11
8歳以上0-1-1-21前走5着0-1-0-14
前走6~9着1-0-1-29
前走10着~1-0-1-20

過去10年注目データ

[年齢]高齢馬も活躍するダート路線だが、その最高峰となると経験プラス若さ、成長力が重要なのか、勝ち馬の年齢は6歳まで。過去10年では4歳馬と5歳馬が4勝ずつ。アベレージもこの2世代がまずリードしていて、5歳馬の複勝率は36.7%にのぼる。6歳馬は2勝を挙げているが、アベレージは若い2世代に大きく劣り、2~3着は幅広い世代から出ているものの、年齢が上がるにつれて信頼度は下がる。
7歳以上で馬券圏内に入った6頭のうち5頭はG1ホース。昨年8歳で8着に入ったインカンテーションも15年のこのレースで2着があった。若い勢力に割って入るには相当な底力が必要。また、牝馬は7頭がのべ9回挑戦しているが、掲示板に載ったのは昨年5着のレッツゴードンキのみ。

[前走着順]前走から連勝を果たした馬は6頭。前走を勝ち、本番2着が5頭、3着も同じく5頭いて、前走を勝った勢いは非常に重要。前走4着以下から巻き返して勝ったのは、大波乱を演出した14年のコパノリッキーと17年ゴールドドリームの2頭。2着馬は9頭、3着馬は8頭が前走3着以内で、層の厚いダート路線で大敗から巻き返すのは至難の業だ。

[枠順]芝コースを長く走れる外枠が有利というのが定説で、それは間違いないのだが、見逃せないのは2枠の好相性。勝率は全8枠でトップの数字。3着は5枠が4回と最も多く、1枠、4枠がやや苦戦している。
馬番別では「4」と「12」が2勝。「14」は1勝、2着3回と多く馬券に絡んでいる。馬券絡みがないのは最内の「1」と中枠の「8」。

[脚質]『ダート戦は先行有利』の定説はこのレースでも生きていて、最も安定した成績を残しているのは逃げ馬を好位でマークした馬。逃げ馬で勝ったのは11年のトランセンド1頭のみで、直線が長い東京コースというのもあってか、スピードだけで押し切るのは難しい。
4角10番手以下からの追い込みで馬券圏内に絡むケースも度々見られるのだが、その場合は乱ペースで紛れたものではなく、人気馬が前を捕らえられなかったケース。一気に差し切るのも難しい。

1番人気は取りこぼしも…

1番人気は(3.2.3.2)と複勝率は80%を誇るが、15年コパノリッキー以降は勝ち馬が出ておらず、近3年は2着、3着、2着と惜敗が続いている。比較的堅めの配当が多く、3連単で10万円以上の配当となったのは3回。うち2回は1番人気が複勝圏外となった12年と13年。そしてコパノリッキーが最低人気で勝った14年。人気上位が総崩れというパターンは少ない。

人気順別成績
人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気3-2-3-230.0%50.0%80.0%
2番人気2-1-2-520.0%30.0%50.0%
3番人気1-2-1-610.0%30.0%40.0%
4番人気1-1-1-710.0%20.0%30.0%
5番人気0-3-0-70.0%30.0%30.0%
6~9番人気2-1-3-345.0%7.5%15.0%
10番人気~1-0-0-681.4%1.4%1.4%

プラスαデータ

圧倒的に『西高東低』

昨年は根岸Sを勝って挑んだノンコノユメが連勝し、実に1998年のグルメフロンティア以来となる関東馬の勝利を飾った。出走頭数も圧倒的に関西馬が多く、今年関東馬で登録があるのは昨年の覇者ノンコノユメ1頭。昨年以上の高い壁に挑むことになる。
ジョッキーの方も数の上では西優勢だが、内田博騎手が4回、戸崎騎手が2回馬券に絡んで意地を見せていて、2年連続して美浦所属のジョッキー2人が馬券に絡んでいる。

[キャリア]10戦以内のキャリアは全て4歳馬。チャンピオンズCから2カ月を経ているが、4歳でこの舞台に立てる賞金を獲得しているということは、それだけの実績、底力を持っているという証明でもある。31戦以上で馬券圏内に入ったのはフリオーソ、エスポワールシチー、インカンテーションの3頭。いずれも年齢別でも記したG1連対歴がある馬で、トップレベルの底力がないと馬券圏内に入ってくるのは難しい。

[乗り替わり]過去10年、前走と同じコンビが7勝。2~3着もそれぞれ8回ずつあって、乗り替わりはマイナス。13年から5年連続で乗り替わりのコンビが馬券絡みを果たしていたが、昨年は前走と同じコンビが1~4着を占めた。

[当該コースの騎手成績]2014年以降、最も多くの勝鞍を挙げているのが戸崎騎手の56勝。2位がC.ルメール騎手の47勝だが、騎乗機会が戸崎騎手の半分以下で、勝率、連対率、複勝率はC.ルメール騎手が大きくリードしている。以下、内田博騎手が35勝、田辺騎手が34勝、大野騎手が31勝、北村宏騎手が26勝、横山典騎手が25勝と続き、横山典騎手は単勝回収率153%のハイアベレージを叩き出している。

[馬体重]勝ち馬の最軽量は18年ノンコノユメの450キロ。520キロを超える大型馬が6勝。ダートの活躍馬は馬格のあるタイプが多いが、最高峰のG1でそれがデータでもハッキリと現れている。
480キロを切る馬で馬券圏内に入ったのは12年2着のシルクフォーチュンと16年2着、18年優勝のノンコノユメののべ3頭。迷ったら500キロを超える大型馬に注目してみるのも1つの手かもしれない。

[種牡馬]このレースと抜群の相性を誇るのがゴールドアリュールで、コパノリッキーが2勝。10年エスポワールシチーと17年のゴールドドリームで計4勝を挙げ、2着も3回ある。リピーターが多いダートのレースらしく、複数回馬券に絡んでいる種牡馬も同じ産駒で数字を残しているパターンが多いのだが、特別登録がある種牡馬の中ではキングカメハメハが14年にホッコータルマエ、ベルシャザールの2頭が同時に馬券絡み。ただし、どちらも人気を下回った。

データの決断

2019年のG1開幕戦。古豪あり、上がり馬ありと、どこからでも狙えそうなメンバー構成だが、データで狙ってみたいのは東海Sを勝ってこのレースに挑む上がり馬インティ。前走を勝って挑む臨戦過程はもちろん、馬格に恵まれ、控えても競馬ができる自在性があり、年齢、前走レース、現時点で乗り替わりがないなど、多くの好走データを持っている。更なる相手強化、初の東京コースといった不安もないわけではないが、これまでの圧倒的なパフォーマンスから、ここも通過点となる可能性は大いにあるとみる。