「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 2月25日 中山11R 中山記念(G2)
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お宝馬☆ドーブネ(10人気) 2着
条件好転の大穴を見抜いた!
- 2月11日 東京11R 共同通信杯(G3)
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お宝馬☆ジャスティンミラノ(4人気) 1着
2週連続で勝ち馬を指名!
【毎日王冠】天才少女の試金石
2017/10/3(火)
★土曜阪神11R シリウスS(G3)◎本命馬 ピオネロ 3番人気 3着 レースぶりは完璧。直線はドラゴンバローズとの競り合いになったが、直線で重心が上に逃げるようなフォームになり、推進力が削がれている。その間にメイショウスミトモにも一気に差されてしまった。普通に重心が沈んでいれば勝ち切っていたはず。この弱点を矯正出来ない限りは、オープンでは善戦ホース止まりになってしまう。
$お宝馬 トップディーヴォ 7番人気 4着 終始5番手あたりに付け、直線もジリジリとは伸びているが、前を脅かすには至らなかった。現状、重賞ではまだもうひと段階足らないのだろう。
★日曜中山11R スプリンターズS(G1)◎本命馬 メラグラーナ 4番人気 7着 勝浦特別より前半が0秒5遅く、1000万のダート(!)1200mと比べても0秒4速いだけという、芝1200mG1としてはあり得ないくらいの超スローペース。33秒1で上がってきても、前が止まらずどうにもならない。ラピスラズリSの時のようなレースができれば難なく3着以内があった展開だが、G1を意識しすぎたか構えて失敗。なんとも消化不良のレースになってしまった。素晴らしいデキだっただけに、残念のひとこと。
$お宝馬 フィドゥーシア 13番人気 9着 この緩い展開で2番手から失速してしまうようでは、現状全くの力足らずということだろう。シッカリ休んで立て直してきてほしい。
【今週のポイント】
いよいよ本格的な秋競馬がスタート。ロングランの東京、京都開催がスタートする。しかもいきなり3日間開催はヘビーだが…。土曜は2歳重賞サウジアラビアRC、日曜は伝統の毎日王冠、そして月曜は京都大賞典に、盛岡競馬では交流G1の南部杯が組まれている。なんとも豪華な3日間だ。
その中でも注目はやはり、日曜東京の毎日王冠だろう。ここを秋の始動に定めた実績馬、さらに今後の飛躍を期するノンタイトルホースなどが揃った。もちろん目標が先にあることも含めて、馬券的にはなかなか難しい一戦だ。
昨今は、特に連続開催の場合は、芝の保全のために開幕週は高速化しない傾向があり、開幕週ながら、このレースも外からの差しも遜色なく決まっている。パワー兼備の瞬発力血統が幅を利かせているのもそのためだろう。
同じ3歳でも牡馬ならともかく、牝馬のソウルスターリングが初めて重厚な古牡馬と、そのような舞台で戦うわけだが、53キロという斤量だけで、果たして3歳牝馬同士とのレースのように優位に立てるのかどうか。そこが唯一にして最大の予想ポイントとなるのではないだろうか。
【次回の狙い馬】
日曜・中山8R 4着 出負けした上に、前有利の展開になってしまい、直線で必死に追い上げたが馬券には絡めず。ただ、まともに出ていつもの位置が取れていたら勝ち負けは必至だった。左回りがベターで、東京1300,1400でも十分戦える。
日曜・阪神8R 10着 最内を引いたこともありハナを主張したが、4枠2頭も引かずに、終始3頭でやり合う展開。これでは止まってしまう。 次走も同型がどれだけ揃うかはカギだが、ただ少し外目で被せられない逃げを打てれば、アッサリもあるだけの力は持っている。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。