水上学の血統トレジャーハンティング

日曜東京11R フローラS(G2)(芝2000m)

◎本命馬
②オスカールビー
牝3、栗東・矢作厩舎、蛯名騎手

東京の芝はとても草丈が長く、風にそよぐほどだ。時計の出方も速すぎず、内外関係なく伸びる。良馬場でもパワーを要する芝で、好走馬の血統にもそれが歴然としていた。近年の春の開幕週通りの傾向だ。

まだ経験値の低いこの時期の3歳牝馬にとって、この馬場をタメて中団以降から高速上がりで差すのはなかなか大変だと思う。だが1600mからの臨戦となる組は、距離と直線の長さを意識して脚をタメようという意識が強くなりがち。また2400mからのサトノワルキューレにとっては、これまでとの流れの違いに戸惑う恐れもある。ここは2000mですでに前の位置取りから結果を出している馬から狙いたい。

パワーの芝と併せて、ハーツクライ×ジェイドロバリーという配合の②オスカールビーが面白い。

2走前の時計がエポカドーロの勝った特別戦と単純比較されて、一部で人気になっているようだが、馬場差が違うので比較に意味はない。時計の価値は古馬500万の上程度のレベルだ。ただ緩みのない流れを大外から2番手に付け、そのまま押し切った内容には見るべきものがあった。
前走君子蘭賞は、フラワーC除外による出走変更で調整が狂いマイナス12キロ、今回は馬体を戻してシッカリ稽古ができている。人気馬の牽制を尻目に、馬場を味方に先行抜け出しのシーンを期待したい。

$お宝馬
⑥ファストライフ

かねてから追いかけ続けている1頭。父スーパーホーネットの印象で距離が不安視されているようだが、父は千八の毎日王冠であれだけの競馬をした馬、しかもロドリゴデトリアーノ系譜だけに、東京の2000mがダメなわけがない。加えて、欧州血統色の濃い馬が走っている近年のフローラSの傾向から、ファストライフの母父チチカステナンゴは、地味ながら後押しとなる。次第に距離を延ばしてきているが、2000mで楽に好位に付けられれば、こちらも馬場を味方にアッといわせるシーンがあっていい。

上位評価は⑫レッドベルローズ⑬ヴェロニカグレース⑯ノームコア③ウスベニノキミ。押さえは⑩オハナ④サトノワルキューレ⑪カーサデルシエロ①サラキアと手広く攻める。


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