「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月7日 阪神11R 桜花賞(G1)
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本命馬◎アスコリピチェーノ(1人気) 2着
土日の重賞まとめてゲット!
- 4月6日 中山11R ニュージーランドT(G2)
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お宝馬☆ユキノロイヤル(9人気) 3着
2週続けて激走馬を大抜擢!
【マイルCS】この秋最高難度のG1?
2018/11/13(火)
★土曜東京11R 武蔵野S(G3)◎本命馬 インカンテーション 4番人気 6着 この馬のポジションはキープしてレースを進めていたが、3コーナーで内にいたウェスタールンドと接触してスムーズさを欠いた。それほど大きな不利ではなかったものの、馬が気にして4角のカーブで外へ張ることになり、この距離ロスが最も痛かった。あとは、時計が速かったことも大きい。もう少し時計の掛かる方がいいのかもしれない。
$お宝馬 クインズサターン 7番人気 2着 こちらは直線に賭ける競馬。通常の流れでは届かずだったかもしれないが、1400mレベルのHペースになって、勝ち馬共々切れに切れた。展開利があったにせよ、東京なら相手が強くても全開になればここまでやれる。
★日曜京都11R エリザベス女王杯(G1)◎本命馬 カンタービレ 5番人気 6着 4角までは好位置、直線入ってさあここからという所で、外からリスグラシューが切れ込んできて接触、前をカットされて鞍上が躓いてしまう。態勢を立て直すまでのロスが痛すぎた。JRAのHPでパトロールを確認して頂きたい。
Cデムーロはコメントでは距離を敗因に挙げているが、立て直してからの走りは崩れておらず、血統からも断じて距離で負けたわけではない。スムーズでも3着までだったかもしれないが、全力を出せなかったことは今後へ向けて覚えておきたい。
あとは、一部で報道された疲労残り。ウッドでしっかり追う馬が調教コースを変えて坂路馬なりになったことを重大視すべきだった。牝馬の場合は予想において、特にこうした変化に敏感にならないといけないことを痛感させられた。
$お宝馬 ヴァフラーム 14番人気 10着 終始後方、直線は何頭か交わしただけ。さすがに荷が重かったが、勝ち馬から1秒以内で着順ほどは負けていない。相手関係と舞台次第では、来年重賞戦線で上位を狙えるだけの器である。走り所を逃さないようにしたい。
【今週のポイント】
去年の1,2着馬に今年の安田記念の1,2着馬、去年の皐月賞馬に今年のNHKマイルC馬、ヴィクトリアM馬、もちろん前哨戦の富士S、スワンSの勝ち馬が揃った超豪華版のマイルCS。その他にも魅力的な上がり馬もおり、この秋で最も難しいG1となりそうだ。
ローテーションは多様化しているが、スワンS組が勝てていないのは1つの特徴。過去10年で1勝、それもスワンS8着馬によるもの。スワンS連対馬の勝利は、実に97年のタイキシャトルまで20年遡ることになる。モズアスコット、ロードクエストをヒモまでと決め打ちできるか?
また母の父は、非サンデー系でなければ、欧州型種牡馬がかなり優勢だ。これにも複数の有力馬が引っ掛かる。
水曜更新予定の有力馬徹底分析では、難解だけに網の目をこのように何層も重ねて、軸を絞り込んでいきたい。
【次回の狙い馬】
日曜・東京6R 3着 シハーブが強すぎて、前に行った馬がみな潰された一戦。この馬は4角で好位、周りにいた馬が失速する中、掲示板で唯一好位ポジションにいた馬となった。母はクイーンC2着馬のタニノギムレット産駒だが、叔父にベルシャザールがおり、しかも叔父はキングカメハメハ産駒だから、叔父と父が同じでかなり血量が近い。次走はおそらく中山ダート1800m、人気になるとは思うが勝ち負け濃厚。
日曜・福島9R 8着 今回は骨折明け。プラス10キロだったが、見た目はかなり緩かった。テンから進んでいかず、直線で何頭か交わした程度だったが、本来はガンガン行けるタイプで、一度叩かれたら変わるはず。太目が絞れると変わるのはクロフネ産駒に多いパターンで、次走480キロ台なら。
※次回出走時については、レース当日の朝に配信されるメルマガにてお伝えしています。
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プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。