「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
-
本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
-
本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【阪神JF】「寒風に咲く花を」
2018/12/4(火)
★土曜中山11R ステイヤーズS(G2)◎本命馬 ヴォージュ 3番人気 11着 前で競馬はできたが、ラスト5Fのスピードアップで厳しくなってしまった。スタートが良すぎてハナを切る勢いを、カレンラストショーが主張したので2番手に何とか抑え込んだが、馬が行く気になってしまい、終始手応えが良すぎた感。スタミナをロスしたのだろう。
こちらの想定よりも長距離適性がなかったということ。反省。
$お宝馬 ララエクラテール 5番人気 6着 道中は後方寄り、勝負どころからジワジワ押し上げた。ただこの斤量では、上位3頭とは格が違った感。
★日曜中京11R チャンピオンズC(G1)(ダート1800m)◎$本命馬&お宝馬 ウェスタールンド 8人気 2着 やることは1つの後方待機策。スロー気味のペースで、しかも前とも離れていたのでさすがに前半は諦めかけていたが、中京ダート中距離戦特有の、4角で内が空くという傾向を掴んでいた藤岡佑介騎手は、最初からイン突きを決め打ちしていたとのこと。4角からラチ添いを一気に詰めて、一旦はアンジュデジールとサンライズソアの間が狭くなりかけたがこじ開けて2着へ浮上した。
上がり34秒4は、良馬場ダート千八ではまずお目に掛かれない切れだった。
【今週のポイント】
大牧場の育成方針や、レースの振り分け戦略などが数年単位で変わっていくため、阪神JFのかつての登竜門的なニュアンスが、近年は少し薄れてきた気がする。3冠牝馬アパパネのあと2010年以降は、勝ち馬がその後G1を制した例はメジャーエンブレムのNHKマイルC、ソウルスターリングのオークスのみ。そして2頭とも、3歳秋以降は苦戦している。むしろ2着馬の方が息の長い走りを続けたり、牡馬に伍して勝ち負けしたりする例が目立っている。
となれば、今の阪神JFでアタマから狙うべきは、将来性よりも、現時点ですでに開花している完成度の高い馬なのかもしれない。
水曜夕方公開予定の有力馬診断では、ある程度血統から判断できる各馬の早熟性、ステップレースの内容も吟味して、単なる良血に惑わされない評価を心掛けたい。牝馬、それもキャリアの浅い馬しかいないわけで、お宝も眠っているのではないだろうか。
【次回の狙い馬】
土曜・中山6R 4着 今回は一度使った後、また3ヶ月空いてのプラス20キロ。見た目にも太かった。スタートで躓いて後方、大外を回してジワジワ上昇、直線はさらに加速。上位を前にいた馬が占めた中で、この馬体でよく伸びていた。
次走は絞れるだろうし、同じ中山ダート千八なら勝ち負け濃厚。
日曜・阪神6R 5着 新馬戦。スタートで出遅れ、離れた後方をまくり気味に上がっていき、直線も一瞬伸びかけたが、坂でガソリンが切れた感。これは前半で無理をしたからだろう。しかし砂を被っても平気だったし、スタートがまともならかなり際どい所に来ていたのではないか。
血統から次走もダート短距離で。出遅れが芝スタートによるものなら、ダートスタートの方がベターだが、その点は次走を見てからとなりそう。
※次回出走時については、レース当日の朝に配信されるメルマガにてお伝えしています。
→競馬ラボ登録メールアドレスの設定はコチラ
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。