「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 2月25日 中山11R 中山記念(G2)
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お宝馬☆ドーブネ(10人気) 2着
条件好転の大穴を見抜いた!
- 2月11日 東京11R 共同通信杯(G3)
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お宝馬☆ジャスティンミラノ(4人気) 1着
2週連続で勝ち馬を指名!
【エプソムC・展望】後半の飛躍を期して
2019/6/4(火)
★土曜東京10R 由比ヶ浜特別◎本命馬 レノーア 2番人気 1着 51キロの斤量、インを走れる好枠、高速馬場適性、すべてが揃った。直線はベストアクターの猛追をギリギリ凌ぎ切った。 絶対能力より斤量や適性が重視される今の時季ならではの勝利である。
$お宝 ディアポレット 11番人気 7着 積極的に好位を立ち回り、直線に良い手応えで入ったが、そこまで。しかしバッタリとは止まっておらず、3着馬には0秒5差だった。揉まれていけば、このクラスでもそのうちチャンスは出てくる。
★日曜東京11R 安田記念(G1)◎本命馬 サングレーザー 6番人気 5着 スタートを決めて、枠なり出たなりのやや離れた4番手。うまく流れに乗せて、直線はインから一旦は3番手に上がるシーンもあったが、そこで止まってしまった。高速馬場には対応できたが、距離的には久々のマイルで対応に苦労してしまった感。距離短縮でピリッとできなかったのは想定外だった。
$お宝馬 ケイアイノーテック 10番人気 7着 後方を進み、直線はインを捌いて伸びてきた。この位置取りが裏目。それでいて勝ち馬と0秒4差、近い位置にいたアーモンドアイとも小差なら、健闘したと言っていい。東京マイルがベストで、秋は富士Sあたりを狙ったら面白そう。
【今週のポイント】
宝塚記念を控える阪神とは異なり、春のG1シリーズも終わって、ひと足早い夏競馬気分となる東京開催。日曜メインはエプソムCだ。
ここを勝って後に羽ばたくことになる馬が比較的多く、いわゆる出世レース的な色彩を帯びる重賞だ。そして前走はオープン特別に出ていたような馬、あるいは重賞で掲示板を外していたような馬が、一気に巻き返すケースが目立つ。
その意味では、すでにある程度一流に近い実績を残しているミッキースワローは、ややそのイメージを外れた存在である。そして何より、不振に喘ぐ牝馬クラシックホースのソウルスターリングはここに復活を賭けてきた。例年とはやや異なる様相のエプソムCとなりそうだ。
しかも、天気予報を見れば、週末の東京は現時点で傘マークが並んでいる。さしもの高速馬場も、雨の影響は避けられない見通し。その場合の適性も加味して、イキの良い未完の大器候補を探すべく、検討を重ねることにしたい。
【次回の狙い馬】
日曜・東京4R 7着 今回は初出走。既走馬に混じっての出遅れは痛かったし、前残りの馬場であることはさらに痛かったが、徐々に位置を上げて最後は3着まで0秒3差まで詰めてきた。スタートが決まれば、次走は一変の可能性もある。
またペースが流れる方が良さそうで、次走福島の2000mあたりならベストだ。最終週の2400の場合は、連続してこの距離を走るハードさを考えると割り引きたい。東京なら距離を詰めたい。
土曜・阪神9R 5着 今回は休み明けで10キロ増。中団からジリ伸びで終わったが、同厩舎のクリノケンリュウが勝って、次走はこちらという感じがアリアリ。スタートも決まっていたし、直線も外へ出してからジワジワ伸びてきた。
砂を被らない方が良さそうで、次走外目の枠ならなお良い。中2週で同じ阪神の牝馬限定ダート1200mなら勝ち負け期待、もし中京でも1400mまでなら。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。