「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【ユニコーンS・展望】大井決戦への切符をつかむ
2019/6/11(火)
★土曜東京11R 多摩川S◎$本命馬&お宝馬 ラセット 11人気 16着 スタートを決めてある程度は前へ行くと私は決めつけていたのだが、まさかの待機策、しかも超スローペースになってしまった。これでシンガリ付近からでは動けない。自身33秒1で上がりながら、番手が1つしか進まないような展開やポジションでは、そもそも物理的に競馬にならない。次走見直す。
★日曜東京11R エプソムカップ(G3)◎本命馬 プロディガルサン 3番人気 6着 終始内目のソツない位置を取って、直線も3番手に上がるシーン。ところがそこからラスト1Fで失速してしまった。雨の影響なのか、超スローペースでメリハリが利かなかったからなのかは正直分からない。もともと勝ち身に遅い馬にとってはツラい競馬になった。
$お宝馬 サラキア 7番人気 2着 押し出されるようにハナはおそらく想定外だったと思うが、折り合って超スローペースを先導し、そのまま粘り込んだ。雨も味方にできる血統だったし、とにかく何より距離延長がよかった。もう今後は1800m以上に専念し、秋は女王杯を目指してほしいものだ。
【今週のポイント】
函館競馬が今週末スタート、まだ阪神の大一番・宝塚記念は残っているものの、気分と競馬のモードは夏競馬と言っていいだろう。
函館芝は開幕日の馬場を見ないと何とも言えない部分もあり、今週土曜のトレジャーハンティングでは東京のユニコーンSを取り上げる。今年は海外遠征したマスターフェンサーなど不在の大玉が何頭かいるので、JRAの3歳ダートの頂点決定戦というよりも、クリソベリル他が待つ大井のジャパンダートダービーへ向けての挑戦権を掴むレースとなる。
主要ステップのうち、鳳雛S組が不在、伏竜Sからも5着馬の登録しかなく、青竜S組の再戦ムードとなっている。同舞台のレースだっただけに、この序列が今回も物を言うのかどうかのチェックは重要だ。
また、例年好走例が多いのは距離短縮組。そこから血統面でフィットする穴馬をいかに拾うかもポイントとなりそう。そして芝のマイル重賞勝ち馬、ワイドファラオが初ダートをここで経験することになる。この馬の場合は枠がどうなるかも焦点だ。また梅雨入りで天候も気になるところ。
土曜夜公開のトレジャーハンティングでは、あらゆるファクターを踏まえて、本命、お宝馬をチョイスする。ぜひご覧いただきたい。
【次回の狙い馬】
土曜・東京11R 16着 内容については前述の通り。今回は度外視して、次走場を問わず、芝1600m~1800mで狙いたい。
土曜・阪神8R 7着 終始シンガリ付近からのレースになってしまったが、直線だけで2着まで0秒2差に差し込んできた。考えられるのは、まず1400mでは短く、追走で手いっぱいになってしまうこと。距離が延びればもっと良い位置が取れる。そしてコーナーで上がっていけないところを見ると、本来は左回りがいいのではないかということ。
次走中京芝1600m、2000mがベストだろう。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。