「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【宝塚記念・展望】難解、天気図を見つめて思案
2019/6/18(火)
★土曜阪神11R 水無月S◎本命馬 タイセイブレーク 3番人気 3着 前が残る展開を、直線だけでよく追い込んできた。3角最後方、追走に必死だったところをみると、1200mはやや短いのかもしれない。
$お宝馬 ダイシンバルカン 6番人気 6着 好位を進みながら、直線は伸びずバテずで流れ込んだだけ。もっと軽い馬場の方がよさそうだ。
★日曜東京11R ユニコーンS(G3)◎本命馬 ヴァイトブリック 4番人気 11着 ゲート内でチャカついて大きく出遅れ。それに尽きる。後方で砂を被って終わってしまった。直線はイチかバチか内を突いたが、砂を被ると戦意が削がれるタイプのようで、反応しなかった。スタートがまともなら違った結果になったはず。
$お宝馬 ニューモニュメント 7番人気 10着 こちらはスタートは出たが、いつもより前目、中団後ろでの競馬になった上、直線は大外ブン回しで大きな距離ロス。伸びずに終わった。ちぐはぐな競馬で、本命馬とは真逆の内容で、力を全く出せなかった。
【今週のポイント】
今年の宝塚記念は、登録こそ少なめだが、G1馬6頭にエタリオウが加わって、それなりに夏のグランプリとしての面目は保たれたと言っていいだろう。
ただ、どの馬にも弱点や不安点があり、印付けはかなり難解だ。加えて火曜朝の時点の天気予報では、阪神地方は土曜日曜共に「曇り時々雨」。この予報が曇り寄りか雨寄りになるかで、結果は大きく左右される。それでなくても時計が掛かりがちでパワーシフトしている今夏の阪神芝だけに、高速馬場での結果が直結しない可能性は低くない。事実、ここ3年は稍重での施行となっている。
また、蒸し暑い時季だからか、順調さを維持するのは難しいようで、前走でG1を勝った馬の勝利はこの10年皆無だ。2着となったのも、前走で牝馬限定G1と海外G1を勝ってきた2例(ブエナビスタとルーラーシップ)しかない。さらに暑さに強い?といわれる牝馬の健闘も目立ち、1勝・2着3回、3着4回となっている。
馬場状態、暑い時期の体調、そして内回りのコース適性。体調面以外のファクターは、水曜夜更新予定の有力馬プロファイリングで徹底分析する。ぜひご一読いただきたい。
【次回の狙い馬】
土曜・阪神12R 5着 今回は休み明け。6キロ増程度の数字だったが、見た目にはやや緩かった。中団から直線ジリ伸びに留まるが、いかにも叩いて次といった感じ。次走、中京ダート1800mで。
日曜・函館1R 6着 芝1200mでは追走だけになってしまい、直線はジリジリしか伸びることができない。血統からは完全にダート、それも1400m以上に適性を示す。函館に入っているので、次走はダートに替えたとしても1700mしかないが、そこまで一気に延長しても狙いたい。芝ならよほど荒れた馬場にならない限り見送りか。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。