「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切れる1頭をガッチリ評価!
- 4月7日 阪神11R 桜花賞(G1)
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本命馬◎アスコリピチェーノ(1人気) 2着
土日の重賞まとめてゲット!
【ラジオNIKKEI賞・展望】実績か、素質か、適性か
2019/6/25(火)
★土曜東京11R アハルテケS◎本命馬 ナムラミラクル 3番人気 12着 道中手応えも良く、マイポジションをキープしながら、早めに押っ付けだして、後退してしまった。直線は全く反応なし。藤懸騎手は「馬に蹴られたことで、他馬を怖がるようになってしまったのかも」と注目のコメントをレース後にしている。これが前走のことなのか、放牧中のことなのかは分からないが、もしかしたらブリンカーを着けて来れば変わる可能性も残されているかもしれない。
$お宝馬 サトノアッシュ 12番人気 2着 推奨理由でも述べたように、近走は敗因がハッキリしており、今回はベストの設定に戻ったのが大きかった。しかも雨の影響で道悪になったのもプラス。馬場が軽くてペースが上がったことで利が出た。
★日曜阪神11R 宝塚記念(G1) ◎本命馬 キセキ 2番人気 2着 ほぼ想定通りのレースぶり。かなりのスローペースから後半ペースアップしての前残りで、特筆すべき内容はなかった。むしろあの展開で差されたのは不満といってもいいくらいだ。
$お宝馬 スティッフェリオ 8番人気 7着 好位から一杯になってジリ下がり。見るべきものはない走りになってしまった。ここでは能力がまだ足らない。
【今週のポイント】
今週から福島開催、中京開催へ移り、夏競馬が始まる。日曜福島はラジオNIKKEI賞がメインレースだ。 過去の上位馬を見れば、その後飛躍したフィエールマンやアンビシャス、ストロングリターンのような素質馬、あるいはすでにオープンで実績を残しているメイショウテッコンやマイネルラクリマ型の馬、そして小回りや平坦の適性で、ここ一発を決めたウインマーレライやサニーサンデーのような馬などに分かれる。
今年は実績型が例年以上に多く、ディキシーナイト、ランスオブプラーナ、ブレイキングドーン、レッドアネモスが主力を形成する。それだけ、例年よりメンバーレベルは高くなりそうだ。
しかし開幕週の小回りは、脚質的に前へ行ける馬が有利なのは間違いないところ。また広いコースでの瞬発力を武器にしていた馬にとっては、真逆の適性が求められる。そして週末はまたしても雨の予報。東京ほど水はけは良くないだけに、道悪適性が問われる馬場になるかもしれない。
いずれにせよ、実績馬からどれを取り、複穴的存在の適性馬からどれを取るかが、予想の決め手になりそうだ。波乱の目は十分で、予想のしがいのあるラジオNIKKEI賞となりそうだ。
【次回の狙い馬】
日曜・阪神4R 1着 好位から危なげなく完勝。もともと素質を期待されていたが、ノドの手術で遅れていた。ようやく実が入ってきた感じで、まともならオープンへ行ける器だけに、次走も昇級初戦から。場は不問、距離はマイル以上で。
日曜・阪神9R 6着 スタートで腰を落としたように、大きく出遅れたのが全て。後方から回ってきて、直線で数頭かわしてきただけに終わってしまった。もったいない一戦。まともに出れば、このクラスを勝てる力はある。芝1200mを条件に、場を不問で(ベストは小倉だろうが)狙いたい。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。