「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 2月25日 中山11R 中山記念(G2)
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お宝馬☆ドーブネ(10人気) 2着
条件好転の大穴を見抜いた!
- 2月11日 東京11R 共同通信杯(G3)
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お宝馬☆ジャスティンミラノ(4人気) 1着
2週連続で勝ち馬を指名!
【中京記念・展望】サマーマイルで夏が来る
2019/7/17(水)
★土曜福島11R やまびこS ◎本命馬 ヒザクリゲ 2番人気1着 終始3番手、好位の内から、直線はワンテンポ遅れて仕掛けられたのが奏功。先に出たアスタースウィングを最後にねじ伏せる脚に繋がった。
$お宝馬 ヴォーガ 7番人気8着 道中は終始押っ付け通し。何とか先行馬群の後ろには付けたが、直線では余力がなくなっていた。それでもバタバタにはなっておらず、力は示したとはいえるが・・・・。今回はペースに対応できなかった。今は1400mあたりが適鞍か。
★日曜函館11R 函館記念(G3) ◎本命馬 マイスタイル 1番人気1着 序盤はマイネルファンロンに突つかれながらの逃げ、その後は単騎でややハイペースで飛ばした。ブリンカーが効きすぎてしまったかとも見えたが、3角すぎで息を入れ、直線入り口でマイネルに並ばれたところで再度スパート。差し返しての重賞初勝利を飾った。着差以上の強さ。馬体重も絞れて、ここを狙った感がありありだった。
$お宝馬 マイネルファンロン 9番人気2着 マイスタイルをがっちりマークの番手、勝負所で動いて捕まえに行ったが、そこでマイスタイルの再スパートに遭う。普通ならこれはメンタル的に止まる展開だが、しぶとく粘って3着馬を寄せ付けなかった。もともと自分のペースになると強い馬。今回は相手が悪かった。
【今週のポイント】
今年の中京芝は、天候不順もあって時計がそこそこ掛かっている。最終週も、良馬場になったとしても高速馬場は望めないだろう。
とはいえこの日曜の中京は、やっと夏めいた空が拝めそうな予報だ。サマーマイルシリーズの第1戦、中京記念と共に梅雨明けが近づいてくれるといいのだが。
2012年にこの時期に移行してから、4年連続で大波乱が続いた中京記念だが、その後は比較的順当な決着に落ち着いている。しかし今年は、例年以上にパワーが求められそうな馬場、そして確たる軸馬が不在で、1番人気が牝馬プリモシーンになりそうなメンバー構成とあって、荒れ目も十分あるとみている。
血統、ローテその他の傾向は、ほぼ何も見えないとても厄介なレースだ。もし1分33秒台後半の決着を見込むなら、瞬発力に加え、芝の深いところに対応するような血統を狙いたいところ。いずれにせよ、過去の傾向ではなく、その時の馬場に対応できるような馬を探すために、土曜の結果を精査しつつ、原稿締め切りまで悩みたいと思う。
【次回の狙い馬】
日曜 中京9R 1着 叩き2走目。好位の内から狭いところを割って危なげない勝ち方だった。そもそもがオープンの力量を持つ馬で、次走昇級戦も通過できるはず。人気が割れるようなメンバー構成になるならオイシイ。
土曜 函館9R 8着 スタート後に横の馬と接触し、後ろへ下がってしまったのが全て。リズムを崩し、取りたい位置も取れずに回ってきただけで終わってしまった。函館巧者なので、ここも定めてきたとは思うが、今回の不完全燃焼で次走はメイチで来るはず。札幌も得意としており、1勝クラスなら通用する。牝馬限定ならチャンス増大だ。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。