「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【アイビスサマーダッシュ・展望】唯一無二の舞台に賭ける
2019/7/23(火)
★土曜福島11R 安達太良S ◎本命馬 ロジペルレス 4番人気6着 2番手につけたが、競られて掛かりかけたところに、後ろからも突っつかれて全く息が入らない展開になった。ワイルドカード以外は差し込んできた馬が上位を占めており、流れが不向き。その割には止まらずに粘っており、3着馬と0秒1差なら力は評価していい。
$お宝馬 スウィフトレイド 7番人気9着 ゲートで少しチャカついてアオり気味。砂を被るのを嫌がったか、アタマを上げて下がってしまう。全く競馬になっていない。
★日曜中京11R 中京記念(G3) ◎本命馬 ミエノサクシード 4番人気4着 やや出負け、後方から腹をくくって4角は内へ突っ込む。出ようとしたところで前が塞がりかけ、追い出しを待たされる。ラスト1Fで狭いところをすり抜けて2番手へ上がったが、使える脚が短い欠点が出てプリモシーンに屈した。惜しいような、それでいて力は出せたような、何とも評価に困るレースも、勝ち馬と0秒1差なら健闘といっていい。
$お宝馬 ロワアブソリュー 12番人気16着 終始後方、見るべきものがなかった。選んだ方が悪い。反省。
【今週のポイント】
おそらく、梅雨空にようやく別れを告げられそうな今週末。本格的な夏と共に新潟・小倉・札幌開催がやってくる。新潟の口火を切るのは、ここにしかない直線競馬、唯一の重賞アイビスサマーダッシュだ。
直線競馬の常として、外枠優勢はこのレースでも顕著であり、2012年以降は毎年7、8枠の馬が最低1頭は連対を続けている。また8枠の連対馬は6頭を数える。あとは牝馬の好走、さらに近年は高齢馬でも割り引き無用などの傾向も目に付く。
初の直線競馬で人気薄圧勝移行、まるで直千の申し子のような走りっぷりを見せているライオンボスが、今年の中心となるだろう。血統的には1にも2にも持続力を求められる高速馬場での直線競馬、少しでも死角はあるのかどうか、あるいは魅力的なヒモ穴はいるかどうかが予想のテーマとなりそうだ。
【次回の狙い馬】
日曜 中京12R 6着 今回は最初から控える作戦だったようだが、1400mなら馬の行く気をキープしつつの位置取りの方が良かった。ただ直線の伸び脚は目立っており、自然にタメられることが今回の経験からできるようなら、いつでもこのクラスを勝てる力はある。
土曜 中京7R 5着 今回はスタートを決めて、終始好位置。そのままの位置取りで回ってきただけになってしまったが、進境は見えた。小倉のダート1000では厳しいが、新潟のダート1200mならスタートさえ引き続きまともなら勝ち負けのチャンス。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。