「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【エリザベス女王杯】嵐山の紅葉より燃えて
2019/11/5(火)
【今週のポイント】
今年のエリザベス女王杯、最大の見どころは、無敗の3歳女王、ラヴズオンリーユーにとって復帰戦がいきなりのG1となることだろう。
デキさえまともならまず崩れないとは思うが、秋華賞回避に追い込んだ蹄の負傷は、開催後半の硬い馬場でどう出るか。加えて気性もやや難しい。半年ぶりではさすがに予断は許さないとみる。
かつては3歳馬の攻勢が目立っていた女王杯だが、近5年では4歳馬が4勝。3歳馬は2連対のみと風向きが変わってきた。さらに血統的には、ある大きな傾向がある。そのあたりを突けば、今年は荒れそうな気配も漂う。
幸い週末の京都は馬場も良さそう。血統トレジャーハンティングでは思い切ったお宝馬も紹介する・・・・かもしれないので、ぜひ楽しみにして頂きたい。
★土曜東京11R 京王杯2歳S(G2) ◎本命馬 マイネルグリット 2番人気9着 絶好の位置、絶好の手応えから直線ズルズル後退。故障や異常があったわけでもなく、陣営も分からないようだ。初の長距離輸送がこたえたのか、高速馬場が合わないのか・・・不可解。
$お宝馬 カイトレッド 7番人気7着 ただ後方を回ってきて、直線でバテた馬を2頭抜いただけ。荷が重かった感。
★日曜東京11R アルゼンチン共和国杯(G2) ◎本命馬 ムイトオブリガード 2番人気1着 スタートを決め、スローの3番手。前がペースを上げた時も難なく対応し、直線は空いた内へ入ってしぶとく伸びた。完勝。気性面の危うさはあるが、そこが成長して来ればまだ上を目指せる馬。
$お宝馬 タイセイトレイル 5番人気2着 5番人気の支持には驚いた。後方から前半は折り合いに専念。直線は外を回さなかったのが奏功し、インへ潜り込んでラチ沿いをスルスル。瞬発力がないので東京の2400では厳しいかもしれないが、スタミナを要する舞台なら今後もオープンで安定勢力になれそう。
【次回の狙い馬】
土曜 福島8R 1着 あまり勝ち馬を推奨することはないのだが、この馬は余裕綽々のレースぶりが目についた。ハイペース縦長の中団に位置し、3角では外を回して、軽く仕掛けただけで取りつき、突き放した。最後は押さえる余裕。速い流れで詰めの甘さが払拭されたのが勝因で、これならむしろ上のクラスの方が合うペースになりそうだ。次走昇級戦から期待が持てるだろう。
日曜 福島10R 7着 内枠からハナを主張したが、ヤマニンベリンダに強引に絡まれてしまう。それでもハナを譲らなかったが、これではさすがに失速。ただバッタリとは止まらず、直線半ばすぎまでは3着はあるかと思わせた。この経験は次走に向けて役立つはずで、さらに粘りを増しそう。次走、阪神でも中京でも引き続き芝1200mで狙いだが、もし1400mへ延ばしても大丈夫かもしれない。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。