「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 2月25日 中山11R 中山記念(G2)
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お宝馬☆ドーブネ(10人気) 2着
条件好転の大穴を見抜いた!
- 2月11日 東京11R 共同通信杯(G3)
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お宝馬☆ジャスティンミラノ(4人気) 1着
2週連続で勝ち馬を指名!
【フェブラリーS】二刀流の完成か?
2020/2/18(火)
【今週のポイント】
芝でマイルG1を制したモズアスコットが、前走ダート初戦の根岸Sを勝ち、ダートでのG1制覇に王手をかけている。まさに二刀流、砂でも頂点を極めるかが最大の見どころだろう。
もしここを勝てば、芝G1馬のフェブラリーS制覇は2004年のアドマイヤドン以来となる。ただしアドマイヤドンは2歳G1勝ち(朝日杯)だったので、古馬混合芝G1馬の制覇となると、2002年アグネスデジタル以来(マイルCS勝ちの後にフェブラリーS勝ち)の偉業となる。
ただし、不安点がないわけではない。根岸Sは出遅れたことがプラスに転じた面もあったからだ。砂を被らない外目へ楽に出すことができ、砂を被るシーンがなかった。1枠が不利な東京ダートマイルで、もし最内を引いた場合の不安は残る。また前走と違い、強い先行馬=去年の覇者インティがいることで、前走のように楽に挽回する競馬ができないことも考えられる。
さらに、地方馬に立場を変え2度目の勝利を目指す一昨年の覇者、ノンコノユメの走りもレースのポイントだ。8歳にして衰えを見せない。
2強が共に崩れることは考えづらいが、どちらかが崩れて、ヒモ穴が食い込む可能性もある。土曜夕方更新の血統トレジャーハンティングでは、そんな馬を見つけてお宝馬として推奨したい。
★土曜東京11R クイーンカップ(G3) ◎本命馬 マジックキャッスル 4番人気2着 やや出負け、しかもペースが上がって後方待機を余儀なくされた。直線は外へ振ってひたすら追う。トップギアに入るまでに手こずった分、クビまでが精いっぱいだった。良馬場だと伸びない外からよく伸びており、実質的な勝ち馬と言っていい。
$お宝馬 チアチアクラシカ 8番人気7着 1400mで競馬をしていた馬だが、マイルで追走せずに脚をタメ込んだ。よく伸びてきたが、少しズブい。力量的にここではまだ足らず。
★日曜東京11R 共同通信杯(G3) ◎本命馬&お宝馬 ココロノトウダイ 5番人気5着 12キロ増でやや太目。序盤に少し掛かってしまい、折り合いに苦慮していた。2番手になんとか押さえ込んで回ってきたが、直線はガス欠。瞬発力にも欠けていた。とはいえ、3着馬とは0秒1差。ここを叩いたことで良化して来れば、次のトライアル重賞で複穴には。
【次回の狙い馬】
土曜 京都6R 1着 出遅れるも、外から一気に挽回していき、4角では脚をタメ、直線さらに加速すると突き放してしまった。圧倒的な強さで、重賞が望めるレベル。1800mでは長いと思うが、1400m、1600mなら。
土曜 東京11R 2着 詳細は上に述べた通り。この後は桜花賞へ直行の予定と聞く。これまで戦ってきた相手からも、トップクラスにあと一歩のところに来ており、成長力とキレがレベルアップすれば本番でも勝ち負けになっていい。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。