「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【ヴィクトリアマイル】鬱憤を晴らすか?それとも…
2020/5/12(火)
【今週のポイント】
アーモンドアイには逆風が吹き続けている。香港遠征回避、急遽出走の有馬記念で完敗、ドバイ遠征へ仕上げるも中止。もちろん、そのあたりを踏まえて陣営はしっかり仕上げてくるわけだが、順調な青写真から大きく外れてしまったことも事実。果たして、去年晩秋以降の鬱憤を晴らすことができるだろうか。
メンバーはかなり楽になるのは間違いないが、ただ、今の馬場でのマイルが、アーモンドアイにとってどう出るかも微妙だ。
いろいろ疑える要素は確かにある。降参せずに、アーモンドアイの隙を突ける馬を見つけてみたい。
★土曜京都11R 京都新聞杯(G2) ◎本命馬 アドマイヤビルゴ 1番人気4着 4角まではさすがの脚色でまくってきたが、そこで止まってしまった。確かにハイペースで、早めに動いて勝ちに行ったことには負荷が大きかったとみるが、直線坂でピタッととまったあたり、もしかしたら距離だったのかもしれない。また前走のハイレベルの走りの反動、キャリアなど、もろもろ小さな敗因も考えらえる。
$お宝馬 シルヴェリオ 6番人気13着 押っ付けてハナを主張にはビックリ。馬が驚いたように飛ばしてしまい、ハイペースを演出。これではもたない。馬がかわいそうだった。ひと休みし、いろいろ替えて立て直せば、まだ上がめざせる馬だ。
★日曜東京11R NHKマイルC(G1) ◎本命馬 サトノインプレッサ 2番人気13着 このレース、このメンバーにしてまさかのスローペース。レシステンシアを見事に折り合わせてゆったりと逃がしたルメールの腕、さらにこれを後押しした直線向かい風の強風がこのレースを分けた。最初から後方に控えた鞍上もスローは予測していなかったのではないか。この流れでしかも伸びない大外へ出さざるを得ず、届くわけはなかった。
$お宝馬 ボンオムトゥック 12番人気9着 好位を立ち回り、直線は一瞬3着あるかの勢い。そこで止まったが、見せ場はあった。まだまだ積み増さないと厳しいが、年末あたりには重賞で勝ち負けが望めるくらいに育つ器だ。
【次回の狙い馬】
日曜 東京9R 14着 ローカルの2600mで勝ち負けするような馬は、得てして東京2400のような軽さと高速上がり能力を求められる舞台は合わないもの。クラス的に東京以外では、なかなか2400以上の鞍がないが、この馬の血統なら2000mでも大丈夫。次走中京、もしくは福島、あるいは北海道シリーズで。
土曜 東京11R 7着 今回はマイナス20キロだが、細い感じはなく、本来の姿はこれより数キロプラスくらいなのだろう。やや出負けして挽回、中団を伸びもせずバテもせずで回ってきただけになったが、長い直線はそもそも合わない。東京1600mで勝っているが、パフォーマンスはローカルの方が良かった。次走夏のローカルで、新潟外回り以外ならどこでも狙いたい。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。