「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 2月25日 中山11R 中山記念(G2)
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お宝馬☆ドーブネ(10人気) 2着
条件好転の大穴を見抜いた!
- 2月11日 東京11R 共同通信杯(G3)
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お宝馬☆ジャスティンミラノ(4人気) 1着
2週連続で勝ち馬を指名!
【函館記念】北斗の空は荒れ模様?
2020/7/14(火)
【今週のポイント】
夏競馬前半戦も終わる今週末、日曜の東西重賞は共に馬券的にも面白そうだが、より荒れるのは函館記念の方。過去10年で、3連単10万超えの配当が7回も出ていて、3年前は90万円台、一昨年は50万円台。ハンデ戦かつ、以前ほどではないにせよ、最終週で荒れた洋芝というのが、その主な理由だろう。
さらに、昔から不変なのが、巴賞勝ち馬の大不振だ。2007年以降13頭出走して、2着が1回あるだけ。あとはすべて4着以下。ちなみに2着馬も6頭出走しているが、1回も馬券になったことがない。にもかかわらず、前哨戦の勝ち馬だけあって人気になりがち。今年の該当馬トーラスジェミニにも、競馬週刊誌では印が集まっているのだが……果たして?
さらに近3年の3着以内馬9頭のうち、実に4頭が前走2ケタ着順馬だ。前走の結果は無視、しかしある程度過去の実績を睨みつつ、ポイントとして踏まえるべきは先行力とみる。荒れ芝で前に行けて、粘り込めるパワーや体力が必須。もちろん小回り適性も重視し、瞬発力を無視して予想に臨みたい。とにかくバットを長く持って大振りできる、数少ない重賞だ。楽しみにしたい。
★土曜福島11R テレビユー福島賞 ◎本命馬 ワールドフォーラヴ 4番人気13着 前に行った馬が残っているレースで、2,3番手から進んだのは正解だった。だが早々に手が動き、苦しそうになりズルズル後退してしまった。やはり休み明けの12キロ増がこたえたのだろうか。いずれにせよ、コンディション面が問題だったとしか思えない内容だった。
$お宝馬 エンゲージリング 7番人気3着 こちらは2番手から必死の粘りを見せて、ゴール前は下がりかけたところを差し返して3着をもぎ取った。ただ違うコースで、相手が揃ったらどうか、というのは疑問で、今後は相手とコース次第。
★日曜福島11R 七夕賞(G3) ◎本命馬 ヒンドゥタイムズ 2番人気4着 痛恨の出負け。そのまま後方から進んだが、ジナンボーをマークすることに切り替えたようで、スパートのタイミングを合わせたが、ジナンボーが上がっていけなかったために脚を余してしまった。自力で早めにスパートしていたらどうなったか、悔しい一戦。
$お宝馬 リュヌルージ 5番人気8着 終始好位を進んでいたが、3角過ぎに位置取りが下がると、あとはキープするのが精いっぱい。52キロでも、ここまで馬場が掘れるタフな馬場だと牝馬では厳しかったか。馬場が荒れない、主場での通常の重馬場の方が対応できたかもしれない。ただバッタリ止まっていない点は見逃せず、今後も小回りで高速化していない馬場なら要注意。
【次回の狙い馬】
土曜 阪神8R 4着 全くの人気薄だったが、果敢に先行し、直後にいた人気の1,2着馬に、早めに来られながらも粘った。差し馬上位のレースの中をクビ+クビ+半馬身差の4着。これは評価できるし、時計対応もできた。おそらく次走は小倉1700m、距離が詰まるのはなお良さそうだ。
日曜 福島5R 5着 新馬戦。道悪をインから先行し、4角では外へ出すために位置をいったん下げた後、出されると直線伸び返してきた。騎手の指示通りに動けていたし、馬場を踏まえると脚力も高い。次走で一気に高速馬場になったら少し不安はあるが、それでも大崩れはしないだろう。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。