「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 2月25日 中山11R 中山記念(G2)
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お宝馬☆ドーブネ(10人気) 2着
条件好転の大穴を見抜いた!
- 2月11日 東京11R 共同通信杯(G3)
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お宝馬☆ジャスティンミラノ(4人気) 1着
2週連続で勝ち馬を指名!
【アイビスSD】絶対王者か?それとも?
2020/7/21(火)
【今週のポイント】
夏競馬は後半戦へ入る。例年と異なり新潟と札幌の2場開催が3週続き、共に1週ずつ長い7週14日間のロングランとなる。
熱中症対策と、本来真っ最中のはずだった五輪の関係などもあってのイレギュラー。小倉がしばらく無いために、ブロック制も臨時解除されて、新潟には骨っぽい関西馬が大挙出走してくるだろう。また例年なら、7月の中京があったものが今年はなかったために、そこを使いたかった左回り巧者の関西馬も、腕を撫しているはずだ。馬質がかなり上がりそうな新潟、とても見応えのある夏競馬が楽しめそうだ。
開幕週は新潟名物、本来なら多くの入場者が訪れる、人気のアイビスサマーダッシュ。直線競馬唯一の重賞には、去年の覇者で目下このコースの王者として君臨しているライオンボスが連覇を賭けて出走。一見、軸はこれで仕方ないようにも思えるが、ルミエールオータムダッシュでの2着負けや前走の僅差勝ちを見ても、そろそろ付け入る余地は出てきているようにも思える。
一昨年の1,2着馬、「森田厩舎短距離姉妹」(血はつながっていないが)のダイメイプリンセスとラブカンプーが復活してきたし、また前走初芝の福島1200mを飛ばしまくって押し切り、大穴を空けたアユツリオヤジが展開に与える影響も不気味だ。ゴールドクイーンもテンが速い。意外と波乱の余地は残されているのではないだろうか。
重賞の中で最も枠順が重要なレースだけに、ぜひ最終結論を土曜夜更新の血統トレジャーハンティングでご確認いただきたい。土曜に現地で馬場を見ることができるので、その辺も反映させられたらと思っている。
★土曜福島11R 阿武隈S ◎本命馬 ドリームソルジャー 5番人気1着 スタートはあまりよくなかったが、馬場が荒れていて各馬がインを空けて進む中、勝負所から内マクリの奇策で一気に差を詰めると、勢いのままに直線では少し外へ出して併せ馬。叩き合いを制した。鞍上の技術の素晴らしさはもちろんだが、小回りと荒れ芝への適性を遺憾なく発揮した。
$お宝馬 ジャコマル 9番人気9着 前半2番手、道中先頭に立ち、直線は馬場の4分所を半ばまで粘ったが、この日の馬場では前に行くと厳しかった。健闘はしたと思う。
★日曜函館11R 函館記念(G3) ◎本命馬 カウディーリョ 1番人気7着 出たなりで先行し良い手応え。直線には3番手で入り、ここから伸びるかというところで馬がふらふら。ホライゾネットを着けるほどの気性が災いし、肝心のところで集中力を欠いてしまった。ゴール前はジリジリとは伸びたが、このあたりの課題がクリアされないと重賞では厳しい。
$お宝馬 ドゥオーモ 13番人気2着 終始後方はいつものこと。少しずつエンジンを吹かしていく感じでスパートし、直線は外から軽ハンデを活かしてスルスルと上昇。誠に器用、そしてハンデホース型。今後もローカルのオープン特別、あるいは重賞なら福島記念あたりで注意。
【次回の狙い馬】
日曜 函館7R 4着 道中は離して逃げた馬の2,3番手キープ。直線は前との差を詰めるかに見えたが、手応えは苦しくなり、3着馬に交わされて流れ込む競馬。だが休み明けを思えば、この苦しい競馬を下がらなかったことには価値がある。次走、札幌続戦で1700mなら勝ち負け。
日曜 福島12R 9着 ホライゾネット使用。イレ込みを見せ、スタートもボコッと出た感じ。加えて外から蓋をされたり、馬ごみに入ったりする最悪の展開で、直線は流れ込むしかできなかった。まともならこんなものではない。新潟ダート1800mで見直す。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。