「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 2月25日 中山11R 中山記念(G2)
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お宝馬☆ドーブネ(10人気) 2着
条件好転の大穴を見抜いた!
- 2月11日 東京11R 共同通信杯(G3)
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お宝馬☆ジャスティンミラノ(4人気) 1着
2週連続で勝ち馬を指名!
【秋華賞】牡馬より高いハードルへ挑む
2020/10/13(火)
【今週のポイント】
牡馬牝馬共に無敗の3冠達成という、奇跡のような巡り合わせが実現するかもしれない今年の秋競馬。いよいよ牝馬の最終関門がやってくる。
秋華賞の舞台は京都内回りの2000m。何かあっても取りかえしのつく3000mの菊花賞とは違い、小回りコースで直線も短く、しかも直線平坦で前も止まりにくい舞台。能力が反映されやすい桜花賞、オークスとは逆の、最も紛れが出やすいコースでの3冠挑戦となる。
無事達成したスティルインラブ、ジェンティルドンナ、アーモンドアイにはヒヤリとしたシーンもあったし、ブエナビスタのように取りこぼしてしまうケースもあった。また近10年で1番人気が3着にも入れなかったケースが4回もある。
さて今年のデアリングタクト。着差を遥かに超えたオークスでの強さを見せつけられると、多少の不利は跳ねのけてしまうと思える。ただ「何が起きるか分からないのが競馬」という、忘れた頃に思い知らされる格言もある。
何かあるとすればそれはどんな時なのか、デアリングタクトを本命にするにしても、その何かが起きた際に浮上しうるのはどの馬なのか。こういうレースでの血統トレジャーハンティングは、実は難しい。変わりやすい今秋の天候も気になるところ。大風呂敷を広げるより?傾向をしっかり分析し、馬券に組み込むべき人気薄をうまく選ぶことで、お役に立てればと思う。
★土曜新潟11R 魚沼特別 ◎本命馬 エバーミランダ 4番人気8着 直線の長さを意識したのかもしれないが、いつもと違い後方寄りの競馬から、その位置を回ってきただけ。伸びている気配もなかった。正直、よく分からない。
$お宝馬 シーオブザムーン 5番人気3着 意外と人気になってしまったが、こちらはエバーミランダと並走しながら直線伸びてくる。前が狭くなって踏みかえるシーンがなければ2着はあっただろう。
★日曜京都11R 京都大賞典(G2) ◎本命馬 キングオブコージ 2番人気3着 中団の後ろから。仕掛けを待って、キセキがマクっていった後を追いかけるようにワンテンポ遅れて追い出され、よく伸びたが前の勢いも止まらず。57キロでこの相手にこの内容なら合格。先が楽しみとなった。
$お宝馬 ミスマンアミーア 9番人気13着 しんがり付近から進み、直線で2,3頭交わしただけ。相手が強すぎたし、馬場も乾きすぎた。
【次回の狙い馬】
日曜 新潟5R 4着 新馬戦。大外から仕掛けられて好位、ただコーナーリングでのロスが大きかった。それでも最後までシッカリ走れている。まだ馬体が幼い感じで、使われてガラリと変わりそう。次走ダート短距離ならどこでも。
土曜 京都4R 5着 速い流れを好位の後ろで追走も、4角手前で外から閉められ、動くに動けなかったのが痛かった。あれがなければ3着は確実だった。今回は相手に強い馬が揃ったレースで、厳しい競馬を経験した強みも次走に活きるはず。できれば得意の京都のうちに1800m、1900mを使いたい。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。