コースのポイント!


ビッグレースが開催されることが多いメルボルン近郊の競馬場の中でも、フレミントン競馬場は最も歴史が古い。まもなく開設180年を迎えようとしている。

歴史あるこの競馬場で毎年11月の第1火曜日に行われるのが、オーストラリアの国民的行事であるメルボルンCだ。13年前にデルタブルース、ポップロックがワンツーフィニッシュを成し遂げるなど日本にも馴染みのあるレースである。

使用されるフレミントン3200mコースは、スタートしてから1コーナーまでが900mと非常に長い。1周約2300mいうことでコーナーの幅も広いのだが、1コーナーは角度が厳しいため、ここで過剰に外を回らされてしまうと距離ロスとなってしまう。外枠の馬たちはスタート後、いかに内に入れるかがポイントとなるだろう。

コースは基本的に平坦。3200mの長距離とはいえスピードは必須。メルボルンCはハンデ戦であることから、軽ハンデの馬がスピードを生かして穴を開けることも多い。スタミナ偏重の重斤量馬に苦しいコースであることは覚えておきたい。

出走馬&展望

現在6連勝中、飛ぶ鳥を落とす勢いのメールドグラース(牡4、栗東・清水久厩舎)は2番ゲートからのスタートとなる。ハンデはメンバー中2番目に重い56kgだが、コーフィールドCを制覇しても0.5kgしか斤量を増やされなかったのは大きい。ルーラーシップ産駒は長距離にも対応する産駒が追いこと、400mの距離延長をまったく苦にしなかった前走の内容を考えると、3200mはこなせてもおかしくはない。

トップハンデは昨年の覇者クロスカウンター(セン4、英・C.アップルビー厩舎)で57.5kg。今年のドバイゴールドカップを制して以降3戦勝ち星がないが、英国の古馬長距離G1の最高峰グッドウッドCで3着となるなど、安定感あるレースを続けている。5番ゲートと内枠を引いただけに、ロスなく立ち回って軽ハンデ馬を抑えたい。

コーフィールドCでメールドグラースの4着だったコンスタンティノープル(牡3、豪・D.ヘイズ厩舎)は、直線の入口で大きな不利を受けてしまい、そこから伸びての4着。スムーズだったら更に上の着順だっただろう。4着ということもあり、今回のハンデは前走から0.5kg減の52.5kg。しかも鞍上は"マジックマン"J.モレイラ騎手。一発あるならこの馬か。