競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【JBC】藤田菜七子騎手も参戦!史上初の浦和開催を読み解く!
2019/10/30(水)
JBC2019
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JBCクラシック(浦和2000m)
フェブラリーSの覇者インティがみやこSに回ったことで、オメガパフュームが主役の座に座りそうだ。昨年の東京大賞典でG1初制覇を果たすと、夏の帝王賞も4コーナー10番手から上がり3F最速の末脚で差し切った。10着に敗れたフェブラリー Sは距離が短かったことから参考外。左回りは実績が少ないだけに、浦和コースにうまく対応できれば再度のG1制覇が見えてくるだろう。
・チュウワウィザード(牡4、栗東・大久龍厩舎)
デビューから12戦、全てのレースで3着以内に入っている超安定株。3走前のダイオライト記念のように先行しても、2走前の平安Sのように追い込んでも勝てる柔軟性は他馬を一歩リードしている。帝王賞ではオメガパフュームに敗れたとはい え、オメガと違いこちらは初めての大井2000mだった。器用なタイプで小回りの浦和コースも苦にしないだろう。再度安定感あるレースを見せることができそうだ。
・ノンコノユメ(牡7、大井・荒山勝厩舎)
ゴドルフィンマイル10着後に南関東競馬に転入。水があったのか、その後は帝王賞で8番人気ながら3着に食い込むと、サンタアニタトロフィーで久々の勝利を挙げた。前走のマイルグランプリは前残りの展開に泣かされて3着だったが、フェブラ リーSを制した豪脚は健在。小回りの浦和競馬場は初めてだけにそこが課題となってくるが、力は中央勢に劣らないだけに要注目の存在だ。
・ロードゴラッソ(牡4、栗東・藤岡健厩舎)
上がり馬のロードゴラッソが初G1に挑む。3連勝し迎えた今年3月のマーチSこそ6着だったが、夏場力をつけ、前走のシリウスSではアングライフェンの猛追を振り切り優勝した。地方競馬場はマーキュリーC4着以来となるが、盛岡と違い浦和は 小回り。競馬の上手いこの馬にとっては浦和の2000mのほうが条件としてはフィットしているだろう。勢いそのままにG1の舞台でも大駆けを狙う。
・アンデスクイーン(牝5、栗東・西園厩舎)
紅一点、レディスクラシックではなくクラシックに臨むのがアンデスクイーン。今年本格化すると、ブリーダーズゴールドCでしぶとく末脚を伸ばして初重賞制覇。前走のレディスプレリュードは後方から鮮やかな末脚を見せて差し切った。デビ ュー時470kに満たない馬体重が、今は510kgに迫るほど。心身ともにピークを迎えつつある5歳牝馬が、牡馬相手に激走なるか。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。