JBC2019

  • JBCクラシック(浦和2000m)

    浦和競馬場
    オメガパフューム(牡4、栗東・安田翔厩舎)
    フェブラリーSの覇者インティがみやこSに回ったことで、オメガパフュームが主役の座に座りそうだ。昨年の東京大賞典でG1初制覇を果たすと、夏の帝王賞も4コーナー10番手から上がり3F最速の末脚で差し切った。10着に敗れたフェブラリー Sは距離が短かったことから参考外。左回りは実績が少ないだけに、浦和コースにうまく対応できれば再度のG1制覇が見えてくるだろう。

    チュウワウィザード(牡4、栗東・大久龍厩舎)
    デビューから12戦、全てのレースで3着以内に入っている超安定株。3走前のダイオライト記念のように先行しても、2走前の平安Sのように追い込んでも勝てる柔軟性は他馬を一歩リードしている。帝王賞ではオメガパフュームに敗れたとはい え、オメガと違いこちらは初めての大井2000mだった。器用なタイプで小回りの浦和コースも苦にしないだろう。再度安定感あるレースを見せることができそうだ。

    ノンコノユメ(牡7、大井・荒山勝厩舎)
    ゴドルフィンマイル10着後に南関東競馬に転入。水があったのか、その後は帝王賞で8番人気ながら3着に食い込むと、サンタアニタトロフィーで久々の勝利を挙げた。前走のマイルグランプリは前残りの展開に泣かされて3着だったが、フェブラ リーSを制した豪脚は健在。小回りの浦和競馬場は初めてだけにそこが課題となってくるが、力は中央勢に劣らないだけに要注目の存在だ。

    ロードゴラッソ(牡4、栗東・藤岡健厩舎)
    上がり馬のロードゴラッソが初G1に挑む。3連勝し迎えた今年3月のマーチSこそ6着だったが、夏場力をつけ、前走のシリウスSではアングライフェンの猛追を振り切り優勝した。地方競馬場はマーキュリーC4着以来となるが、盛岡と違い浦和は 小回り。競馬の上手いこの馬にとっては浦和の2000mのほうが条件としてはフィットしているだろう。勢いそのままにG1の舞台でも大駆けを狙う。

    アンデスクイーン(牝5、栗東・西園厩舎)
    紅一点、レディスクラシックではなくクラシックに臨むのがアンデスクイーン。今年本格化すると、ブリーダーズゴールドCでしぶとく末脚を伸ばして初重賞制覇。前走のレディスプレリュードは後方から鮮やかな末脚を見せて差し切った。デビ ュー時470kに満たない馬体重が、今は510kgに迫るほど。心身ともにピークを迎えつつある5歳牝馬が、牡馬相手に激走なるか。

  • JBCスプリント(浦和1400m)

    浦和競馬場
    コパノキッキング(セ4、栗東・村山厩舎)
    藤田菜七子騎手が騎乗することで注目が集まる。充実期を迎えた今年は根岸Sを鮮やかに差し切ると、フェブラリーSで5着。前走の東京盃では好スタートからハナを奪い、圧巻の逃走劇を見せ逃げ切った。ダートの時計勝負にも強く、左回り実績もある。1400mも根岸Sを快勝しているように問題はない。逃げても差しても競馬できる自在性は魅力で、藤田菜七子騎手初のG1制覇なるか、注目が集まる。

    ノブワイルド(牡7、浦和・小久保厩舎)
    地方代表として中央馬を迎え撃つのがこの馬。圧倒的なスピードを武器に、好スタートからハイペースで飛ばして後続を完封する横綱相撲を続けている。4走前こそ休み明け、59kgで900mと悪条件が重なり3着に敗れたが、そこから影を踏ませぬ3連勝で他馬を圧倒している。前走の浦和1400m、オーバルスプリントでは1.25.3の好時計で逃げ切っており、自分の走りができれば戴冠は夢ではない。

    ミスターメロディ(牡4、栗東・藤原英厩舎)
    春の芝スプリント王者が、秋はダートのスプリント王者決定戦に駒を進める。右回りを走れない馬ではないものの、セントウルS8着、スプリンターズS4着と、春ほどの勢いは感じられない。ただダートでは4戦して2勝2連対。4勝を挙げている左回りもプラス。あとは初めての一周競馬にうまく対応できるかが鍵となってくるだろう。スピードはメンバー中トップクラスだろう。

    サクセスエナジー(牡5、栗東・北出厩舎)
    今年8戦目、タフに走り続けるサクセスエナジーの評価も落とせない。夏場はプロキオンSで9着、オーバルスプリントで5着と結果が出なかったが、オーバルスプリントはスタートで出負けし、1コーナーで前の馬に接触しかけたりとちぐはぐなレースになってしまっていた。同じ舞台の5月さきたま杯では1.25.8の好タイムで2着に入ったように、コース適性は十分。東京盃3着の勢いに乗り、本番でも激走に期待したい。

  • JBCレディスクラシック(浦和1400m)

    浦和競馬場
    ゴールドクイーン(牝4、栗東・坂口智厩舎)
    豊富なスピードと抜群のテンの出脚で他馬を圧倒。前走のながつきSはスタートから主導権を握り、1.09.0という好時計で逃げ切った。1200だけでなく1400mでもかきつばた記念を逃げ切るなどの実績があり、今のこの馬の充実度であれば逃げ切りも十分可能だろう。快速馬モンペルデュの存在がカギとなりそうだ。

    ヤマニンアンプリメ(牝5、栗東・長谷川厩舎)
    安定感抜群の末脚を誇り、今年は北海道スプリントC、クラスターCと牡馬相手の交流重賞でも見事に差し切ってみせた。浦和の1400mは前走のオーバルスプリントで差し届かず3着に敗れたものの、早めに動いて粘った内容は見所十分。今回は主戦の岩田康誠騎手がレッツゴードンキに騎乗するため、日本が世界に誇る名手・武豊騎手が騎乗する。

    ファッショニスタ(牝5、栗東・安田隆厩舎)
    今年4戦して2勝2連対。先行して大崩れない競馬は、コース改修でより前有利となった今の浦和競馬場にフィットしてきそうだ。元々は1400mを中心に活躍していたが、昨年のJBCレディスクラシックでは1800mの距離を克服し3着。前走の大井1800m・レディスプレリュードでも距離に対応したように、スタミナが必要な展開になればより強みを発揮することができそうだ。

    モンペルデュ(牝3、栗東・松永幹厩舎)
    類まれなスピードで現在3連勝中、伸び盛りなのがこの馬。とにかくテンからの行き脚が速く、前走の室町Sは51kgだったとはいえ2着に3馬身半差をつけ、コースレコード1.09.0を叩き出して見せた。ただここまで挙げた5勝は全部1200m以下でのもの。1400m以上の距離では過去2戦しそれぞれ8、3着に敗れている。距離と初の浦和コースを、勢いで克服することができるだろうか。

    ラーゴブルー(牝5、川崎・内田勝厩舎)
    元々中央競馬でデビューした馬で、ジャパンC2着があるデニムアンドルビーの半妹という良血馬。3歳冬に川崎に転入すると勝ち星を積み重ね、今年春のマリーンCでは中央馬を撃破。実力は遜色ないことを証明してみせた。浦和1400mは昨年の地方重賞・しらさぎ賞を1.27.1のタイムで制しており、時計が少し掛かるようであればチャンスが巡ってきてもおかしくない。

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